『TRIVIAL MARKET』(日刊遊技情報2016年2月26日号)

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▼台湾の鴻海精密工業に実質買収されるシャープ。日本の大手電機メーカーが外資系企業に買収されるのは初めてのことらしい。そもそもなぜこうなったのか▼大きな要因のひとつに挙げられるのが亀山工場。リーマンョック前の04~07年の円安期に、製造業の海外移転による日本国内の空洞化を抑えたい経済産業省の思惑もあってシャープやパナソニックは国内に巨大工場を建設した。巨額の補助金も支給された。当時は日本の製造業の復活と持ち上げられ、国内メーカーの液晶テレビが世界を席巻すると信じて疑わなかった▼ところが金融危機が起こり、円安から円高に変わると一転、中国・韓国メーカーが市場を抑え、国内メーカーはどこも巨額投資の重荷に苦しんだ。それはいまのアベノミクスによる円安でも変わらない▼すでに円安で輸出が伸びる時代ではなくなっているのだ。「長期的な観点から見て、日本国内が製造業にとって適切な立地点か否かは、疑問だ」(『円安待望論の罠』野口悠紀雄著)▼将来的に労働力不足で賃金も高止まりすることが予測されるのであれば、なおさら生産拠点の海外移転は合理的判断だろう。為替変動で国内回帰を選んだ代償は大きい。円安で安くなった企業の買収は増えるか(桜)

円安待望論の罠

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