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【拝二刀のパチンコ喜怒哀楽】閉店したパチンコホールの受け皿として救世主になるかも、『タンポポ』のようにレトロ台を中心にしたゲームセンターが増えてきている

『ゲームセンタータンポポ』

2022年12月25日に「ドキュメント72時間」にて、『ゲームセンタータンポポ』を取り上げていた回が再び放映されていました。筆者はこの件について2回ほどコラムを書きましたが、相変わらず同店は連日大盛況の様子です。

『ゲームセンタータンポポ』はレトロパチンコが80台、レトロパチスロが28台で総台数は108台の店舗。ちなみに昨年12月29日には、開店からわずか15分で50名以上のお客様が来店されていたそうです。この反響はまだまだ続くことでしょう。

そんな同店をリスペクトするかのように、(直近でクローズした遊技場を利用して)レトロ台を中心にしたゲームセンターが増えてきている状況です。直近では昨年12月22日に、秋田県秋田市で『エスパソ ゲームセンター』がオープンしました。4号機・5号機・6号機が置かれ、170機種を用意して総台数は196台。朝10時から夜10時まで営業し、料金は『タンポポ』とほぼ同じサブスク方式で1時間1千円、終日3千円だそうです。

このようにパチスロ機のゲームセンターが徐々に増えているのですが、パチンコ機のゲームセンターはそれに比べるとまだまだ少ない感じを受けます。『タンポポ』の他に思い付くのは東京・巣鴨駅前の『ゲームセンターライズ』とか、新潟県柏崎市の『レトロ』くらいではないでしょうか。

個人的には、もっとレトロパチンコ機のゲームセンターが増えてほしいと思っています。なかなか増えない理由の一つは「釘を含めたメンテナンスの問題」に加えて「補給機などの設備の問題」もあるかもしれません。

まず釘についてです。この件はゲームセンターであることを前置きしておきます。『タンポポ』では普通の遊技場と同じように調整をする営業スタイルです。よく普通のゲームセンターにあるような、いわゆるトンデモナイ調整をせずに、細かく整備されているのが特徴的と言えるでしょう。

以前同店を舞台に演者やパチプロが対戦をしていましたが、その方々でさえも同店のオーナーである「ひげ紳士さん」が用意した「お宝台」を探すことができなかったぐらいに絶妙の味付けをしていたものです。なお、ひげさんは「タンポポの常連さんならば探せるのではないか」とおっしゃっていたほどです。

でもレトロパチンコ台となると、現在のようにデジパチだけでなく、羽根モノや一発機・権利モノやアレパチまで様々。時に羽根モノや一発機を上手に整備できる技術を持った人は存外に少ないのが実態でしょう。むろんホールコンピューターを備えて、詳細データを参考にしながら整備していく必要もありますね。こうして細部まで実際のパチンコホールに近づけた営業を行うことで、ユーザーは「羽根モノなどで打ち止めした時」により達成感を得られて、また打ちたいと思わせるのでしょう。

そして、もうひとつは設備面。『タンポポ』では昭和後期と平成初期の間ぐらいにあったパチンコ店を再現しています。パチンコもパチスロも玉やメダルを使って遊技するのは当然ですね。しかし直近でオープンした一部のレトロ台ゲームセンターでは、「スマスロ」みたいにメダルが出ない仕様のところも少なくありません。玉やメダルが出てこない仕様にすることで、当然人件費の削減になるのですが、しかしそれではレトロ台ゲームセンターの魅力は半減してしまいますね。

実際のパチンコホールが減り続けている中で、「パチンコ店ごっこ」のゲームセンターが増えていることは非常に面白いことだと思います。閉店ホールの受け皿としても、レトロ台のゲームセンターが救世主になるかもしれません。

■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。


コメント:12件 コメントを書く

  1. 終日3000円なら1パチより遊べるからいいのでわと思う。
    自分は結婚して少量の小遣いで5スロしてますけど 一万円なんてすぐなくなります。
    ギャンブルしない人には良い試みやと思います。

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  2. 悪くない試みだと思うがゲームセンターで3000円使うなら1円パチンコで3000円打とう
    と思う人も多いような気がする。

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