【寄稿】ぱちんこホールの喫煙を考える

2018年3月05日

パチンコ店にとって、無視できない事案となった受動喫煙問題。今回、遊技機メーカーに勤務するE様より原稿を提供いただいたので紹介したい。まずは、日本経済新聞の抜粋記事から。

『受動喫煙対策、自民部会が大筋了承 健康増進法改正案』
自民党は22日の厚生労働部会で、受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案を大筋で了承した。昨年の通常国会では同党の反対で厚生労働省が法案提出を見送ったが、多くの飲食店で吸えるように規制を緩めた案を同省が提示。
今回の厚労省案は客席が100平方メートル以下の既存店なら吸える。厚労部会の出席者から「地方の飲食店に配慮してくれた」など賛成の声が上がった。

[2月22日・日本経済新聞]

まだ、正式には法案として成立していません。従って、公布日、施行日は決定しておりませんが、おおかたの予想では2020年4月1日に施行される案が本命のようです。東京五輪の開催が2020年7月からですから、それまでには何が何でも施行されると考えておけば間違いないでしょう。(前倒しや条例規制も考えられます。)


法案があるなら早く全部出してくれ、と思うのですが、警察庁も含め他の省庁も法案となると慎重です。また「ぱちんこ遊技場」についての詳細議論がまだ表面化されていません。


あくまでも、飲食店を対象にした議論しか公開されておらず、少し不安を覚えます。(さすがに警察庁が関与することはないと思いますが。「依存症」も本来は厚労省案件です。しかし、警察庁が「依存症」という「実体不明の幽霊」のため風営法を改正せざるを得ないという、越権行動に踏み切る現実です。行政通の誰かが理路整然と反論すればこの結果はなかったかも)


ひとつ気になるのは、違反した場合のペナルティですね。厚労省管轄の法令ゆえに、健康増進法に基づいた指導監督は地方自治体の保健行政が担当するのでしょう。施行後は、多くの飲食店がこの法令に違反することに間違いありません。(飲食店はチェーン店以外は殆ど中小企業です。)


おそらくですが、違反したら「指導」、そして「勧告」と続き、それでも無視したら「過料」になるのではないでしょうか?


「過料」は、刑事罰ではなく行政罰です。世間で言われる「前科」は付かないので、しばらくは無視する飲食店は確実に出ます。(違反を煽っているわけではありません。)
裁判所に通知されてから、過料決定する経緯になるでしょう。まあ、我々が役員登記を懈怠した場合と似たような処理になりそうです。


登記懈怠が100万円以下の過料ですが、喫煙禁止場所への喫煙設備の設置や設備基準を満たさない喫煙室の使用は、施設管理者に50万円以下の「過料」と聞いています。現実的には、「過料」の金額も数万円程度に落ち着けば、「違反店舗」は想像以上に多く、また摘発も大変です


一方、「ぱちんこ遊技場」はどうなるか?飲食店のように「やり過ごし」で許される訳がありません。元々が、許可営業であり規制ビジネスです。私も喫煙者ですが、全面禁煙と喫煙設備を検討すべき時代になりました。「稼働が落ちる」などの「業界内部しか通用しない言い訳」は言える状況ではなくなります。


国からの補助金制度もありますが、申請受理が判明した時点で「ポンコツ議員」が国会で騒ぎ、またまたイメージの低下を招くでしょう。むしろ、いち早く「ぱちんこ遊技場」が全面禁煙化を打ち出したほうが良策といえます、遊技客と従業員の健康を守るぱちんこを目指します、といえば恰好はつきますね。(強欲ですが、射幸性とバーター取引ができれば万歳です。)


【遊技機メーカー勤務・E様】

2018年3月05日
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