パチンコ業界を対象としたシンクタンクのエンタテインメントビジネス総合研究所は21日、パチンコ業界における景気動向の判定を目的に四半期ごとに実施しているアンケート調査「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の、9月実施分についての報告書を公表した。
2000年6月の開始以来54回目となる今回の調査は9月19日から10月3日の間に実施されたもの。58企業、73地域から回答を得た。
過去1カ月の収益や売上、粗利などから判断される「全般的業況」はマイナス21.9ポイントとなり、前回のマイナス25.9ポイントから4.0ポイント回復していたものの、2011年12月以来8期連続のマイナスとなった。さらに3カ月後の見通しについては、マイナス35.6ポイントまで悪化し、業況が回復する兆しが見えていないと考えられていた。
地域別の業況判断では、関東と近畿以外の各地域が前回より回復。特に北海道・東北が、過去5年で最悪の数値マイナス66.7ポイントから今回マイナス28.6ポイントと、大きく回復していた。3カ月後の見通しについては、北海道・東北以外のすべての地域で悪化すると予想されていた。
また、今回の調査では、消費税が8%へと増税されたときの店舗の対応についてもあわせて質問されていた。「税率が8%に引き上げられた際の徴収方式をすでに決めているか」との設問では、「決めている」14.3%、「決めていない」67.9%、「わからない」17.9%となり、8割以上の回答者が判断を決めかねている現状が浮き彫りとなった。
また、8%となった時に望ましいと思う徴収方式として、「現行方式(内税)」50.0%、貸玉個数調整方式(外税)」38.9%、「カード徴収方式(外税)」11.1%となり、外税方式にも5割の支持が集まった。業界団体による拘束力のある決議などが出されない場合、ホールごとに異なる対応が採られる可能性が高まっている。
[10月24日・日刊遊技情報]