全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は11日、東京都港区新橋の第一ホテル東京において全国理事会を開催。理事会終了後に定例記者会見を開いた。
全国理事会では冒頭、阿部恭久理事長が、「ちょうど4年前の今日、東日本大震災が発生した。いまでも多くの方々が被災者として苦しんでおられる状況を、私たちは決して忘れてならない。私たちの業界は今後も被災地への支援を継続していかなくてはならない」と述べ、参加者全員で哀悼の意を込めた黙祷を捧げた。
理事会審議には、2015年度「第25回全国パチンコ・パチスロファン感謝デー」の企画内容およびギフト賞品の一部変更に関する議案と、のめり込み問題への対応についての議案を上程。のめり込み問題の対応ではチラシ広告への標語盛り込みを4月以降も引きつづき実施継続することを決議した。
記者会見ではまず、2月18日に開かれた遊技産業活性化委員会での決議事項が報告された。警察庁から示された3点の「お願い事項」(①射幸性の抑制、②置引き対策、③撤去遊技機の闇賭博への流出防止)のうち、置引き対策については全日遊連が中心となって防止マニュアルを作製することが決まった。このマニュアルはホールに配布される予定。まず第一次の発信として、実態調査で得た事例などを掲載するとのこと。平川容志副理事長は、「4500の回答が集まった実態調査では、立地条件により置引きが多発する店舗もあれば、お客同士がチェックし合える店舗もあるなど、店舗間による格差が浮き彫りとなった。マニュアルとして発信することにより、情報の共有化に期待したい」と説明した。また、ホールの自主的な取り組みとして「パチンコ店における依存(のめり込み)問題対応ガイドライン」の制定も、各団体の合意を得て準備をすすめているとのこと。これは日遊協の案を骨格としつつ、メーカーや販社の取り組みを盛り込むことを予定する。
また、日工組との定期連絡協議会では、現行遊技機の取り扱い、販売方法、JASRAC(日本音楽著作権協会)への対応の3点について協議したと報告。現行遊技機について阿部理事長は、「予定する新内規案の説明もあった。しかしそれがのめり込み抑止に即、つながるというわけではない。さまざまなバリエーションに富んだ機械を開発してもらう。機械代回収のための営業というスタイルを改め、そこから脱却していくことが我々の一番大きな課題だ」との考えを示した。
[2015年3月16日・日刊遊技情報]