セガサミーホールディングスは11日、2015年3月期決算短信[日本基準](連結)を発表した。160億円近い特別損失を計上したことなどから、最終的に112億円以上の当期純損失となった。
2015年3月期の連結経営成績は、売上高3549億2100万円(対前期増減率マイナス6.1%)、営業利益176億900万円(同マイナス54.3%)、経常利益169億9300万円(同マイナス58.1%)、当期純損失112億5800万円(前期は当期純利益307億2100万円)。
特別損失として、減損損失や解体費用引当金繰入額、映画自主制作中止に伴う損失、早期割増退職金などにより、159億2400万円が計上された。同社では同期中に各事業の収益力向上を目的とする構造改革を実施しており、組織再編、不採算事業・赤字事業の縮小・撤退、それに伴う人員削減を実施しており、その費用として約70億円の特別損失が計上された。
セグメント別の遊技機事業では、売上高1492億2400万円(前期比増減率マイナス18.0%)、営業利益257億9600万円(同マイナス43.0%)。販売台数は、パチスロ20万7828台(前期比マイナス9万3747台、対前期比増減率マイナス31.1%)、パチンコ24万2847台(同プラス4万2622台、プラス21.3%)。パチスロでは新タイトルの投入数が減少したことから前期の販売台数を下まわったが、パチンコでは主力タイトルの販売が堅調に推移した結果、前期実績を上まわった。
主要タイトルの販売実績は、パチスロで「パチスロ蒼天の拳2」7万6000台、「パチスロ アラジンAⅡ」7万2000台、「サラリーマン金太郎 出世回胴編」4万2000台、「パチスロバーチャファイター」7000台、「パチスロ ロストアイランド」4000台。パチンコで「ぱちんこCR北斗の拳6」シリーズ13万3000台、「パチンコCR化物語」3万2000台、「CRブラックラグーン2」シリーズ1万5000台、「デジハネCR北斗の拳5慈母」1万4000台、「ぱちんこCRハクション大魔王」シリーズ1万台。
あわせて発表された2016年3月期の通期連結業績予想値は、売上高4200億円(対前期増減率プラス18.3%)、営業利益250億円(同プラス42.0%)、経常利益250億円(同プラス47.1%)、当期純利益190億円。合理化などの構造改革により、スマートフォンやPCオンラインなどのデジタルゲームを中心としたエンタテインメントコンテンツ事業を中心に収益性の改善を見込む。遊技機事業における2016年3月期の販売見込みは、パチスロ26万5000台(前期比プラス5万7000台)、パチンコ22万台(同マイナス2万2000台)。
中長期的な成長領域と位置づけるリゾート事業では、韓国・仁川の「パラダイスシティ」開業を2017年上期に予定することから、2016年3月期を先行投資フェーズと位置づけ営業損失を見込む。
また同日開催の取締役会において、6月17日開催予定の定時株主総会に付議する取締役候補者を決定。新任の取締役に、現セガトイズ取締役の深澤恒一氏を選任した。
[2015年5月13日・日刊遊技情報]