日本遊技機工業組合(日工組)は25日、東京都千代田区隼町のグランドアーク半蔵門において第55回通常総会を開催した。事業報告や決算承認など6議案を可決。また、任期満了による役員改選が行われ、金沢全求理事長の続投を満場一致で決議した。また新組合員として、A‐gonが加入した。
事業報告によれば、2015年3月期におけるパチンコの証紙発行枚数は前期比約7万枚増の約214万枚(遊技盤約90万枚含む)。発行枚数自体は昨年の大幅な落ち込みから回復したものの、ファン減少やホール営業の売上げ減少により遊技機購入の負担は経営を圧迫しているとの見方が広く共有されており、今後はコスト面の軽減対策と多種多様な機種の導入を課題に挙げた。
パチスロの証紙発行枚数は前期比約20万枚減の約26万枚。型式試験数では、今期申請数が前期比52件増のパチンコ650件と、おおむねこれまでと同様の水準で推移。一方、パチスロは前期比106件減の121件と、型式試験方法の変更や自主規制の影響により大幅に減少した。
総会後に行われた懇親会で、金沢理事長は再任にあたって挨拶で、「総会では日工組や業界の諸問題、特にのめり込み問題とファン減少について協議を行った。その結果、①射幸心に頼らない手軽で安価な機械をつくる、②不正事案を撲滅し安心・安全な遊技環境を構築するために、不正に強い、発見しやすい機械をつくる、③業界の未来のためECO遊技機の実現を目指す、④コンプライアンスを徹底し業界の健全化に努める、という4つのスローガンを決議した。これらを日工組の組合員全員で徹底することで、真の大衆娯楽としての、手軽に遊べる遊技環境を構築できる。ほかの団体とも協力して業界の健全化、発展に向け活動を行っていく」と述べた。
総会と懇親会には、同組合の組合員だけでなく、全日遊連の阿部恭久理事長をはじめ各団体の代表者らが来賓として出席。行政からは警察庁生活安全局保安課の小柳誠二課長らが出席し祝辞を述べ、健全娯楽となるための取り組みの推進を求めた。
[2015年5月28日・日刊遊技情報]