全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は23日、東京都港区高輪のSHINAGAWA GOOSにおいて、第24回通常総会を開催。51会員中47会員が出席し総会は成立した。
第1号議案の2014年度事業報告ならびに収支決算の承認から第8号議案の総会宣言・スローガン採択まで全議案を可決。役員の補充選任に関する議案も可決されたことにより、諸田英模氏(福島県・理事長)、平文暉朗氏(茨城県・理事長)、田中幸也氏(千葉県・理事長)、山本祖助氏(広島県・理事長)、金栄作氏(山口県・理事長)が理事として新たに就任した。また議案審議に先だって、功労組合関係者へ感謝状を授与したほか、事業振興に寄与した傘下組合を表彰した。
事業報告書によれば2014年度に、パチンコファンの回復・拡大への取り組み、のめり込み問題への対策、子ども事故防止対策などを実施。のめり込み問題への対策では、昨年9月より各組合員ホールが自店舗の折込チラシにのめり込み防止標語を挿入する取り組みをつづけている。当初は本年3月までを実施期間としていたが、3月開催の理事会で当分の間、継続することを決議し、この取り組みは継続されている。
2015年度事業計画では基本方針として、①パチンコ・パチスロファンの回復、②のめり込み問題への対策、③安定したホール経営の確立、④積極的な社会貢献活動の4点を掲げた。あわせて継続的重点推進事項として、①手軽に安く遊べる遊技環境の構築、②「遊技産業活性化プロジェクト」の推進、③営業者の賞品買取関与の根絶、④適正納税の意識高揚と推進、⑤賞品の取り揃えの充実と持ち帰り運動の推進、⑥共同購買事業の再構築、⑦ホールにおける消費税問題への適切な対応と実践、⑧遊技産業健全化推進機構の設立趣旨の徹底、⑨不正防止対策およびゴト対策の推進、⑩遊技機の販売方法に関する4団体合意である「情報の共有化」の運用促進、⑪被災地の復興に向けた支援活動の推進、⑫遊技機リサイクルの責任自覚と具体的取り組みの推進、⑬報道機関に対する情報発信の13点に取り組んでいくこととした。
阿部恭久理事長は2年目の任期を始めるにあたって、「6月11日の日遊協の総会での小柳誠二保安課長による講話のなかの業界に対する要請については、全日遊連も業界全体で取り組めるよう他団体と連携をすすめているところ。遊技業界は不況の只中にあり、容易に出口の見える状況ではない。しかし、さまざまな変化を好機と捉え難局を乗り切りたい」と述べて、組合員の一致協力を呼びかけた。
また、総会後に催された懇親会で祝辞を述べた警察庁生活安全局保安課の小柳誠二課長は、1円パチンコに代表される遊技料金の低価格化、遊技機の不正改造防止対策、射幸性を抑えた遊技機の開発など、幅広い遊技客に少ない遊技料金で遊技そのもののおもしろさを楽しんでもらうための取り組みを評価した一方で、「のめり込みに起因する各種問題や遊技機の不正改造事犯、賞品買取り事犯、違法な広告宣伝等が後を絶たないなど、健全化を阻害する要因が散見される」として、これらの諸問題に一層真摯に取り組むことを要請した。
[2015年6月24日・日刊遊技情報]