東京都遊技業協同組合は22日、中野区中野の中野サンプラザホールにおいて2015年度の遊技場経営者研修会を開催した。警視庁保安課風俗営業係の新井一実係長による行政講話のほか、タレントの島田洋七と、ダイコク電機担当者を講師を招いた特別講演とセミナーを実施した。
研修会の冒頭で挨拶に立った阿部恭久理事長は、都遊協が9月29日開催の定例理事会で決議し11月2日までの実施が予定されている金賞品提供の下限額変更の徹底や、車内放置事故防止対策、機構の遊技機性能調査など、業界を取り巻く環境と直近の課題をあらためて説明。「ファン人口の回復が遊技産業の最大の課題となっている。メーカー側もホール側もともに行わなくてはならない課題を実行すべき時。我々の商売は、そもそもギャンブルではなくお客様の射幸心を適度に満たす大衆娯楽・遊技。ところが、過当競争を言い訳に、ややもすればその範囲を外れることがある。パチンコは遊技であることを改めて認識し、今回の適切な賞品提供を徹底してほしい」と参加者に要請した。
新井係長による行政講話では、業界の現状と課題を指摘。射幸性の抑制や社会貢献活動など業界の取り組みを評価する一方、「一部のホールが自己の利益のみにとらわれ、違法な広告宣伝や故意に射幸性を上げる不正を行いヘビーユーザーに頼った営業を行っている。のめり込んだ挙句に犯罪を犯したという事件があると、パチンコ営業そのものが悪なのだと世間から認識されかねない。健全な遊技としての位置づけを、ぶれることなく維持してほしい」と述べ、さらなる射幸性の抑制、中古機流通制度の適正な運用、暴力団排除、犯罪の未然防止などを求めた。
[2015年10月26日・日刊遊技情報]