全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は20日、東京都港区新橋の第一ホテル東京において全国理事会を開催。終了後に記者会見を開いて理事会の内容を業界紙(誌)記者らに報告した。
理事会では16日に発生した熊本地震に対する義援金1000万円と見舞金500万円の支出を決議。また、地震被害を受けたホールが営業を再開するにあたっては、サミットによる入替自粛の影響を受ける可能性があるため、救済措置として営業再開に必要な初回の検査は入替自粛の対象外とすることが決議された。
全日遊連によると、熊本のほか大分の一部ホールでも休業店舗が出ており、被害の全容解明には時間が掛かるとしている。ホール関係者の死傷者は出ておらず、一部でガラス破損による客の負傷などが確認されている。
記者会見では「「遊技くぎ」の変更により性能が異なる可能性のある遊技機」の撤去・入替について記者から質問が寄せられた。阿部恭久理事長は、日工組から一つの方策として安価なリユース機のバリエーションを揃えることを提案されたと明かし、「新台から2、3万円引いても、新台価格を上げられては意味が無い。40万円で2、3台買える状況にしてほしい。6月以降、11メーカーから20数機種が登場予定で、これから拡がっていくと日工組から聞いているので自粛明けには機械が見えてくるのではないか。価格も20万円を超えず、各社が価格を下げる努力をすると聞いている。リユース機と新台のどちらで入れ替えるかはホールの対応次第だが、これを機に、業界の抱える高コスト体質に変化が出れば良いと考えている。また、すでに対象機を外したホールへの対応なども必要で、市場からいち早く無くすための施策を模索したい」と説明した。
4月より運用が始まった新流通制度に関しては、日工組、日電協へ現場での運用における問題点などを通達しており、今後の流通連絡協議会において議論を進めていく予定となっている。
そのほか理事会では、来年の11月17日金曜日から19日日曜日までの3日間の予定で行われる「第27回パチンコ・パチスロファン感謝デー」の実施を決議。また、理事会にはリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)の西村直之代表理事と、機構の榊原光裕専務理事が参加。RSNによる2015年の電話相談事業や、2015年社会貢献・社会還元の実施状況調査結果について報告が行われた。
[2016年4月22日・日刊遊技情報]