全国遊技ビジネス振興会(全遊振)は15日、東京都台東区のホテルパークサイドにおいて2018年第3回の例会セミナーを開催。ITジャーナリストの伊藤喜久氏を招き「今更聞けないビットコイン(仮想通貨)とブロックチェーン」について講義を行った。
伊藤氏はセミナーの中で仮想通貨とパチンコ業界の関わりについて「2000種類以上ある仮想通貨の中で、将来、パチンコ業界に入ってくる通貨があるのではと個人的には思う」と意見を述べ、どのような形で関わってくるのかという点についてはあくまで技術的な観点で可能性のある話として、貯玉再プレイシステムを一例に挙げて説明。「スマホの中に財布を入れることをウォレットというが、スマホを(遊技機に)かざして玉を借りる、そんな技術が実現する時代が手前まで来ている。また出玉をレシートにかえ、それをカウンターでウォレットに入れることも可能。中長期的には、そのウォレットのデータで景品交換や、一般のコンビニで決済できる時代が来るかもしれない」などと展望を語った。また「何れにしても、既にこういう技術の活用が他の業界では起きているという現状を把握して頂ければ幸いだ」と、セミナーを締めくくった。
セミナーで説明された概要によると、仮想通貨はビットコインを筆頭に現在2000種類以上が存在。元々は特定の人間の間でのみ価値を持たせた通貨という概念で生まれ、ブロックチェーンという技術を用いて、利用者全員で通貨の流通を管理する点などが特徴となっている。円やドルなど国が発行するフィアット通貨と異なり、仮想通貨は発行量が有限であることから、現段階では利用する人、欲しい人が増えるに従って、その価値も上昇すると言われている。2009年に誕生したビットコインは、その当時に比べて約1900万倍も価値を上昇させている。また、数多くある仮想通貨の中でも、世界最大のシェアを誇るのがビットコインであり、日本でも圧倒的にビットコインを保有する人が多い。
当日はこのほか、JAPanの高橋正人氏、高橋和輝事務所の高橋和輝氏、NSPドクターの高橋義武氏の3名が「TAKAHASHIフェスティバル2」と題して今後の業界動向を占った。
[2018年3月23日・日刊遊技情報]