遊技産業健全化推進機構(機構)は、このほど発行した機関誌「KiKo NEWS」1月号のなかで、昨年11月14日に機構が実施した立入検査において、機構宛に誓約書を提出している営業所の責任者による妨害により、長時間にわたって立入検査に入れない状況が発生していたことを明らかにした。
機構の検査員は、立入検査の受け入れを説得するために警察署の警察官に臨場を要請し、警察立会いのもとで検査を実施することができたという。当該営業所を経営する法人代表者が責任者に対して機構の検査を受け入れるよう説得するなどの対応をとっていたことなどを勘案し、機構は立入拒否事案としては扱わないことに決めたという。
機構設立以来初となる立入拒否事案が2012年11月に発生しており、この事案が立入拒否と判断されれば2回目となっていた。機構の機関誌や発行文書では、立入検査を妨害した営業所は「ある地区のスロット専門店」あるいは「某営業所」と記されており、法人名や屋号などは公表されていない。
機構では事案発生直後の昨年11月18日付で5団体に向けて「機構が実施する「立入検査」へのご協力について(周知徹底のお願い)」と題する文書(機構発第16号)を発出し、事案の発生をホール業界団体に伝えていた。また機構が12月25日に5団体の関係者を招いて実施した、機構発足後3回目となる「不正改造事案」説明会においても、この事案について触れ、経営者が現場の管理を徹底するよう、参加者に注意を促した模様。
機関誌では、この事案について記した記事「こんなこと納得できますか(機構の窓から・特別版)」を、「この分では当分健全な業界など実現しない。2012年11月の立入拒否店舗に続くこの騒ぎ。怒るよりも呆れてものが言えない」と、厳しい論調で締めくくった。
[1月8日・日刊遊技情報]