ダイコク電機は14日、2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)を発表した。当期(2018年4月1日~2019年3月31日)の連結経営成績は、売上高311億6600万円(前期比マイナス8.6%)、営業利益15億2700万円(同プラス28.1%)、経常利益17億4800万円(同プラス25.8%)、当期純利益は12億6300万円(同プラス60.9%)で減収増益となった。
情報システム事業においては、新MIRAIGATEサービスとして周辺エリアの集客状況を表示する商圏分析サービス「Market‐SIS」をリリース。また「BiGMO PREMIUMⅡ」をはじめとする情報公開製品の拡販に引き続き努め、CRユニット「VEGASIAⅢ」ではファン動向データ公開サービス「Fan‐SIS」による顧客分析の提案およびセキュリティ機能を強化した新機能の提案などを行った。大手企業へのシステム導入が進んだことによりホールコンピュータの販売は前連結会計年度を上回ったものの、新規出店や大規模改装が大幅に減少している市場環境において、景品顧客システムなどその他主力製品の販売が前連結会計年度を下回ったことなどから、売上高は244億7400万円(前期比マイナス1.4%)、セグメント利益27億2500万円(同プラス11.9%)となった。
制御システム事業では、遊技機市場全体の新台販売台数が低調に推移するなか、パチンコ遊技機向け表示ユニットの販売が好調に推移。しかし、新規則の影響により遊技機メーカーが販売計画の見直しを図り、リユース率の上昇もあって制御ユニットや部品販売では前連結会計年度を下回った。また当連結会計年度ではパチスロ遊技機の市場投入を行わなかった結果(前連結会計年度は5500台のパチスロを投入)、売上高は67億4000万円(前期比マイナス27.7%)、セグメント利益は4億8800万円(同プラス12.7%)となった。
2020年3月期通期の業績予想は、売上高340億円(前期比プラス9.1%)、営業利益12億円(同マイナス21.5%)、計上利益12億5000万円(同マイナス28.5%)、純利益8億円(同マイナス36.7%)を見込んでおり、増収減益の要因については基幹システムなどのリプレイス及び、情報システム事業において本年6月より市場投入を行うホールコンピュータ「X(カイ)」の減価償却発生によるものとしている。
今後の見通しについては、パチンコ遊技機の新台販売台数が減少傾向にあるなか引き続き厳しい市場環境となるが、本年12月末までに約18万台が認定切れを迎えるパチスロ機や、消費税増税後の対応として貸玉(貸メダル)料金変更を検討するホール企業も増加傾向にあることから、外税対応機能を有したユニットへの入替需要が見込めるとした。
[2019年5月27日・日刊遊技情報]