ダイコク電機は21日、2020年3月期決算短信[日本基準](連結)を発表。2020年3月期の連結経営成績は、売上高329億2200万円(前期比プラス5.6%)、営業利益14億3100万円(同マイナス6.3%)、経常利益16億7400万円(同マイナス4.2%)、純利益は10億6100万円(同マイナス16.0%)で、増収減益となった。
情報システム事業では、パチンコ遊技機向けに提案を強化している情報公開端末「REVOLA」の市場評価は高く、販売は前年度実績を大きく上回った。一方、新製品AIホールコンピュータ「X(カイ)」は、新機能の追加、提案活動の強化により主要製品の中で最も売上増加に貢献。セグメント別業績では、売上高263億5400万円(前期比プラス7.7%)、セグメント利益31億400万円(同プラス13.9%)で増収増益。次期は「遊タイム」等のパチンコの新たな遊技性に対応した様々なコンテンツを搭載した製品を市場投入していく。
制御システム事業では、パチンコ遊技機向け部品販売は好調に推移したものの、市場全体の新台販売台数減少に伴う遊技機メーカーの販売計画見直しやリユース率の上昇等もあり、表示ユニット及び制御ユニット販売が前年度を下回った。その結果、売上高65億9800万円(前期比マイナス2.1%)、セグメント利益7800万円(同マイナス83.9%)で減収減益。次期には、さらなる業務効率の向上を図るとともに、これまで培ったハードとソフト技術を活用したパチスロ機の受託開発や販売製品の事業領域を拡大し、新規則遊技機に完全移行する市場を先読みした企画提案活動を推進していくとしている。
2021年3月期通期の連結業績予想は、売上高280億円(対前期増減率マイナス15.0%)、営業利益4億円(同マイナス72.1%)、経常利益5億円(同マイナス70.1%)、当期純利益3億円(同マイナス71.7%)。連結業績予想策定にあたっては、パチンコホールへの休業要請等により、第2四半期までは大きく減収減益を見込むとしながらも、「第3四半期以降は段階的にパチンコ業界の市場環境が正常化に向かうことを想定した」としている。