東京・上野駅の東側に「東上野」という地区があります。ここに大半の遊技機メーカーが集積しているため、通称「上野村」とも呼ばれています。もちろん此処に本社を構えるメーカーもあり、そうでないメーカーでも支店や営業所を構えているところが非常に多いですね。
そして遊技機メーカーだけでなく、周辺機器や関連会社など、ありとあらゆる遊技関連の会社で構成されている街。そう言っても過言ではないかもしれません。
そんな上野村ですが、最近はどうにも元気がない気がします。やはりコロナの影響が大きい点は否めません。というわけでコロナ前と少し比較してみました。
何が変わったのか。一番に考えられることは、各遊技機メーカーやショールーム見学が容易にできなくなってしまったことです。
以前は、同業者やホール関係者などであれば受付で記帳して、ショールームにある新機種デモ機を試打することができました。しかしコロナ禍以降には、急激に閉鎖してしまったかのよう。現在は一部のメーカーだけ(関係者であれば)常にショールームは開放されています。しかし、それはごく僅かです。
コロナ禍以降ずっとメインの入口を締め切った状態のメーカーも少なくありません。では、入口を閉鎖したメーカーは、どのようにショールームを開放しているのでしょうか。基本的には、担当の営業マンに予約することで試打できる状況のようです。
メーカーによっては、その入口に連絡先が書いてあったり、相変わらずシャッターまで下ろしていて、容易に入れない印象になっているのは寂しいものですね。
それに付随して、各メーカーで開催されていた「プレス発表会」や「プレス説明会」などもあまり開催されていません。更には、コロナ以前にユーザーを上野村のメーカーに呼び込んだイベントもあったと思いますが、これも自粛中です。
何とか少しずつでも、条件を付けて段階的に解除しつつ、ショールームを開放してほしいものです。メーカーのショールームは何のためにあるのか。遊技機を購入するために新機種を試打するだけでなく、自店舗に導入される前の「自己啓発」のために、遊技機の知識を体得する必要もあります。
これは、自動車販売店のショールームと同じかもしれません。たとえ自動車を購入しなくても、どんな自動車なのかを知るためにも試乗車を運転することで、知識を得ることができるわけです。
兎にも角にも、このご時世で難しいかもしれませんが、少しずつでも上野村を活気づけないとパチンコ・パチスロも盛り上がらないと思います。それにはある程度の入場制限をしつつも、ショールームのシャッターを開けるべきです。
プレス発表会でも、パチンコ店を対象にした新機種発表会でも、一部のファンへのイベントなどを通して足を運んでもらい、パチンコ・パチスロを知ってもらうこと、そして伝えることが何より必要だと考えます。
■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。
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