千葉県は「江戸川」と「利根川」に囲まれた土地です。そして利根川の対岸は茨城県に接しています。いくつもの橋が架けられ、往来が盛んな場所ですね。
今回は、その千葉と茨城の県境におけるパチンコホールを視察してきました。その中でも、基本的に3店舗で競合している「茨城県稲敷市(旧東町)」の2店舗と「千葉県香取市(佐原山之辺地区)」の1店舗についてレポートします。
対象店舗は以下の通りで、視察は9月21日(水)の13時から行いました。
・『アポロ東町店』426台(福井商事)
・『ダイナム茨城稲敷店』576台(ダイナム)
・『パールショップともえ佐原山之辺店』783台(カクタ)
『アポロ東町店』は3店舗の中では最も北にあり、もう少し走れば潮来市です。北浦に繋がる川を渡った場所に、ひと昔前には『パールショップともえ牛堀店』があり競合していました。旧来建物でパチスロを、増築建物でパチンコをと分けています。全体稼動率はまずまずで、特に5.55円パチスロが好調でした。
続いて南下し、2つの地区を行き来する「水郷大橋」近くに『ダイナム茨城稲敷店』があります。同店周辺には、幾つかの商業施設が点在。ちなみに数年前には『MGM東町店』(一六商事)など数軒のパチンコ店が存在していましたが、その頃から真横にある利根川が時期によって河川反乱を起こし各店舗が水没被害にあうことも。
『ダイナム茨城稲敷店』は、そうした被害への補強に加えて、競合他店に差をつけるため全面改装をするカタチで2020年7月にグランドオープン。コロナ禍の影響で少し遅れましたが、順調なスタートを切ったものです。
今回の視察時にも全体で40%ほどの客付きを見せており、実に活況を呈していました。ちなみに1円パチンコは96台だけですが稼働率は85%をマーク。加えて、6.5号機の販促物が目立っていてわかりやすかったです。
そして、水郷大橋を渡ってさらに南下すると『パールショップともえ佐原山之辺店』があります。設置台数は約800台と3店舗中では最多ですね。ちなみに『ともえ』は2法人に分かれていますが、こちらは「カクタ」の運営ホールです。その特徴として「遊技椅子が固定」されています。同店舗はグループ内の『稲毛長沼店』・『富里802店』と合わせて新人社員の教育研修店舗という位置づけでもあるそうですよ。
なお、視察当日には「ありがとう」という販促物が目立ちました。他にも「P沖海5」「P大海SP4ブラック」「S押忍!番長ZERO」「Sハナハナ鳳凰 天翔」の4機種に、それぞれ「香取・稲敷 最大級設置台数」と書かれた掲示物も。どうやら9月13日が同店のオープン記念日だったようです。ただ全体稼動率は30%に届かず、といった集客状況でした。
その他、視察したことで気づいた点などをまとめておきます。
低貸パチスロを導入していたのは3店舗の中で『アポロ』のみでした。他店舗のどちらでも低スロを新設すれば、占有率や稼働率は十分上げられるように感じたものです。
また『ダイナム』の駐車場の片隅には、トレーラーハウスがいくつも置かれた「簡易ホテル」がありました。近年『ダイナム』では、駐車場スペースを利用した商業活用がみられます。直近では、埼玉県三郷市『ダイナム戸ヶ崎店』でテリー伊藤さんプロデュースの唐揚げ店が出店していました。
この稲敷の土地は、少し足を延ばせば「水郷潮来のあやめ」が有名で、5月下旬辺りに賑わいます。それでホテル利用ならばわかりますが、あとの時期は果たしてどうなのでしょうか。ちょっと気になるところですね。
最後に、『ともえ』の販促で「香取・稲敷」という文言が出てきましたので、この2店舗を競合店に位置づけていることは明らかです。ちなみに3店舗それぞれの車での移動時間は各5分ほどでした。県境で大きな河川を渡ることは、何の苦労も無いのです。それぞれの駐車場で茨城県内でも千葉ナンバーが、千葉県内でも水戸や土浦ナンバーが見受けられました。
千葉県と茨城県で遊技場の営業は若干異なります。千葉県は10時開店23時前閉店、基本的に店休日はありません。一方で茨城県は9時開店22時30分閉店が多いですが、新台入替の場合は1日店休日を設けます。
今回の佐原と稲敷のように、千葉県と茨城県の県境を越えたパチンコ店市場は、まだまだ存在しています。機会があれば、また是非視察しようと思います。
■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。
デナイダムゎいらないよぉ〜
ともえ山之辺から国道51を南に5分ほど走ると、トワーズがあるが…
駐車場はガラガラ