新台導入状況、機種構成から経営企業ごとに考察を行っていく【パチンコ経営企業分析】。今回対象とするのは、2023年上半期において最も新台(※1)を導入した店舗『ZENT名古屋北店』を運営する「善都グループ(※2)」。
「善都グループ」は愛知県・岐阜県にて「ZENT」の屋号で24店舗を運営。総設置台数2000台以上の『ZENT名古屋北店』をはじめ、7月1日にグランドオープンした『ZENT梅坪店』など14店舗が1000台オーバーの巨艦店舗となっており、1店舗あたりの平均設置台数は917台と非常に大きい。
また、2023年上半期において『ZENT名古屋北店』の新台導入台数が最も多かったように、新台を積極的に導入するグループとしても有名である。
同グループの2023年度上半期における新台導入評価(※3)の推移は下表の通りとなる。
パチンコ | パチスロ | |||
S店舗 | A店舗 | S店舗 | A店舗 | |
1月 | 8 | 4 | 9 | 4 |
2月 | 8 | 3 | 9 | 4 |
3月 | 8 | 4 | 13 | 1 |
4月 | 9 | 3 | 12 | 2 |
5月 | 9 | 5 | 13 | 3 |
6月 | 10 | 4 | 13 | 3 |
このようにパチンコ・パチスロともに半数以上が上位2ランクに入っていた。
またパチスロの評価が高い傾向にあり、直近の集計では13店舗が最高の「S」ランクであった。
一方、資産価値額(※4)においては、新台導入評価ほどのインパクトはなく、パチンコ・パチスロともに平均値は超えているものの、特にパチスロは平均値との差はそれほど大きくない。
直近半年間の資産価値額は下表の通りとなる。
パチンコ | パチスロ | |||
善都 | 全体 | 善都 | 全体 | |
1月 | 310,816 | 202,124 | 488,238 | 421,307 |
2月 | 279,272 | 182,630 | 490,666 | 419,814 |
3月 | 277,532 | 183,046 | 503,516 | 434,449 |
4月 | 238,942 | 153,280 | 556,161 | 465,101 |
5月 | 229,726 | 154,574 | 507,937 | 456,986 |
6月 | 244,006 | 163,440 | 470,583 | 430,675 |
パチスロの資産価値額がそこまで高くない点については、(東海地域の多くのホール企業がそうであるように)中古取引額の高いジャグラー系よりも30パイ機を好む傾向があるためであり、機種構成に対する意識が低いということではない。
なお、7月14日には愛知県初となるスマート遊技機専門店『QUICK7大須店』のグランドオープンが控えている。新たな試みとなる同店の動向も非常に気になるところである。
※1:新台は発売から4週以内に導入されたもののみとする
※2:閲覧有効期限 7/7まで
※3:新台導入評価
直近半年間における新台の導入台数・導入機種数・新台導入回転率・1機種当たりの最多台数をそれぞれ順位化し、その合計得点を元にS~Eの6段階で評価したもの
なお、S:全国500位以内、A:全国1000位以内、B:全国2500位以内となっている。
※4:資産価値額
各機種における中古取引額の平均値を足していき、店舗の平均額を算出したもの
店舗における機種の価値を判断する指標となる