ダイコク電機は11日、東京都文京区の東京ドームホテルにおいて、「『DK-SIS白書2024年版-2023年データ-』記者発表会」を開催した。2023年の売上規模は15.7兆円(パチンコ8.2兆円、パチスロ7.5兆円)、粗利規模は約2.54兆円(パチンコ1.44兆円、パチスロ1.10兆円)と推計。スマスロが業績をけん引し、売上・粗利規模は回復した。
発表会には、栢森雅勝代表取締役社長、MG推進部SISプロフェッショナルの片瀬宏之首席講師が出席。栢森社長は、DK-SIS白書は発刊をスタートさせて21冊目になったと謝意を示し、「業界を取り巻く様々な変化があったが、業界の実状と今後の動向予測を行ってきたことで、業界内外にパチンコ産業への認知を促すことができた」と、DK-SIS白書の発刊意義を伝えた。
概要を解説した片瀬氏は、2023年の業界キーワードとして「業界総粗利・遊技機利益規模が回復~5%以上の上昇は東日本大震災後からの実に11年ぶり」「4円パチンコ遊技時間(アウト)が過去最低を記録」「パチスロ業績が大幅に回復~スマートパチスロが業績をけん引」などを挙げた。業績が急回復した20円パチスロについて、偏った機種編成にならないよう、全体としてバランスを重視した営業を提唱。なお、2024年6月時点のスマスロシェアはパチスロ全体の42.3%とした。
また、4円パチンコについては「アウト1万910個、粗利3252円と過去最低を記録し、2024年1月~6月のデータではさらにアウト1万800個、粗利3280円と低迷している。パチンコの低迷は続くことが想定され、遊技時間粗利の改善が強く求められる」とファンがついていける営業(長期)対応を訴えた。
同白書はDK-SIS会員の実・営業データを基に2023年のパチンコ市場を分析・推計したもので、今年で21巻目。DK-SISは、遊技機台数140万7257台(2024年3月末時点)、全体市場規模の4割を超えるカバー率、業界として唯一のビッグデータを保有している。