【パチンコ経営企業分析】直近の1年間で低貸が大幅に増加している、カクタグループの店舗数・台数・資産価値推移

今回は千葉県を中心にパチンコホール「パールショップともえ」をチェーン展開する「カクタグループ」の各種数値について、年別に見ていきたい。

まず「カクタグループ」の店舗数・台数推移を2020年から見ていくと、下表の通りとなる。

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カクタグループ店舗数・台数推移
年月 店舗数 P台数 S台数 総台数 平均台数
店舗数 前年差 台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差
2020年12月 31 9,383 8,321 17,704 571.1
2021年12月 30 ▲1 10,283 +900 8,216 ▲105 18,499 +795 616.6 +45.5
2022年12月 29 ▲1 10,275 ▲8 8,333 +117 18,608 +109 641.7 +25.0
2023年12月 28 ▲1 9,362 ▲913 8,451 +118 17,813 ▲795 636.2 ▲5.5
2024年12月 28 ±0 8,610 ▲752 10,067 +1,616 18,677 +864 667.0 +30.9

「カクタグループ」の店舗数においては、前年から変わらず28店舗であるものの、設置台数においてはパチンコは減少したものの、スロットは1,616台増加した結果、グループ全体では前年よりも864台の増加となり、その結果平均設置台数も30.9台の増加となった。

これを貸玉別に分類していくと

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カクタグループパチンコ・スロット貸玉別台数推移
年月 パチンコ スロット
通常 低貸 通常 低貸
台数 前年差 比率 台数 前年差 比率 台数 前年差 比率 台数 前年差 比率
2020年12月 6,947 39.2% 2,436 13.8% 7,452 42.1% 869 4.9%
2021年12月 7,723 +776 41.7% 2,560 +124 13.8% 7,698 +246 41.6% 518 ▲351 2.8%
2022年12月 8,065 +342 43.3% 2,210 ▲350 11.9% 8,295 +597 44.6% 38 ▲480 0.2%
2023年12月 7,501 ▲564 42.1% 1,861 ▲349 10.4% 8,345 +50 46.8% 106 +68 0.6%
2024年12月 4,956 ▲2,545 26.5% 3,654 +1,793 19.6% 8,373 +28 44.8% 1,694 +1,588 9.1%

このように貸玉別に見ていくと、低貸玉の設置台数がパチンコ・スロット問わず前年よりも1千台以上の増加となっため、低貸玉の比率は11.0%から28.7%まで増えた。

続いて新台(※)の導入状況を2022年から3年間見ていくと下表の通りとなる。

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カクタグループ新台導入推移
全体 パチンコ スロット
台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差
2022年 13,033 7,112 5,921
2023年 14,664 +1,631 7,873 +761 6,791 +870
2024年 16,175 +1,511 7,512 ▲361 8,663 +1,872

※新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする

グループ全体の新台導入台数は2023年、2024年とも1,500台以上の増加となったが、内訳を見ていくと2023年はパチンコ・スロットともに増加していたが、2024年はスロットのみが増加しており、総導入台数もパチンコよりもスロットのほうが多くなっていた。

これに伴い、集計時点から半年間における新台導入評価を見ていくと下表の通りとなる。

尚、これは半年間の実績値に基づく評価であり、「S」ランクは全国500位以内、「A」ランクは全国1000位以内の店舗が該当する。

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カクタグループ新台導入評価
集計期間 パチンコ スロット
【S】 【A】 【S】 【A】
2022年7~12月 5 4 9 6
2023年7~12月 9 4 14 4
2024年7~12月 13 1 16 5

パチンコの新台導入台数は減少してたものの、新台導入評価になると最高ランクの「S」ランクの店舗は大幅に増加していた。相対評価によって算出していることがこのような結果につながったのだろう。

最後に、資産価値額も直近3年間について見ていく。

資産価値額はその当時の中古取引状況によって変動するので、前年との比較は意味がないので平均額との比較とする。

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カクタグループ資産価値推移
年月 パチンコ スロット
資産価値 平均差 資産価値 平均差
2022年12月 292,559 +107,408 277,226 ▲95,378
2023年12月 318,286 +128,671 441,230 +158,596
2024年12月 225,098 +100,103 433,907 +188,871

このように2024年における資産価値額は、パチンコ・スロットともに平均額を10万円以上上回っていた。

ただし内訳を見ていくと、平均額の差額はパチンコは減少していたものの、スロットは増加していたように、スロットに注力している様子が感じられた。

以上のように「カクタグループ」は、スロットに注力している様子が見られるのだが、それ以上に同グループはスマート遊技機を積極的に導入しているグループである。

日本最大級のスマート遊技機専門店である『パールショップともえ大和店』(総台数567台)や、スロット専門店に小台数スマパチを導入して営業している店舗が複数あるが、2025年もスマート遊技機を積極的に導入していくのだろう。

[文・構成/情報島編集部]

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