【編集部ウォッチ】
マルホンの広報担当者よりメールが届いたのは、今週の月曜日、16日になってからだった。マルホン工業株式会社が民事再生法の申請を行ったのは12日。その前日の11日に全社員が会社都合により解雇となったとのことである。ということは、広報担当者だった方は、すでにマルホンの社員ではない。残務処理のため春日井市の本社に人員を配置しているらしく、その連絡先となる電話番号を善意で知らせてくれたのだった。ただその残務処理にあたる担当者の名前は「わかりかねる」とのこと。混乱した状況がうかがえる。
信用調査会社の調べによれば、マルホンは2010年度に7万9800台を販売し、243億円の売上を計上していた。だが2014年度には2万1490台、59億円にまで、販売台数と売上を急落させている。この直近の4年間で、中堅メーカーを取り巻く環境は急変したということだ。
破綻の直接の原因としては、高いブランド力を有していた「ソルジャー」後継機の発売が不可能となったことが大きい。だが、版権モノの比率が高くなり、原価の圧縮がすでにできない状況に追い込まれていたという見方も出ている。
[2015年3月18日・日刊遊技情報]