全国遊技機商業協同組合連合会(全商協)は9日、東京都港区台場のホテル日航東京において第27回通常総会を開催した。総会には組合員総数8人中全員が出席。事業報告など全4議案が上程され、すべてを可決した。
事業報告によれば、2014年度の中古遊技機取扱は60万5356件‐110万5284台。前年度の59万7198件‐108万5937台より件数、台数とも101%の微増となり、これまでの減少傾向に歯止めがかかった。認定機については、14万7845台となり前年度の6万8301台を大幅に上まわった。中古機と認定機を合わせた全国の取扱台数は約125万台。任期満了にともなう役員改選では、中村昌勇氏の会長続投を決定した。
冒頭の挨拶で中村会長は、「いま業界では、売上げの低迷と遊技人口の減少がつづいている。先日には老舗の遊技機メーカーが突然倒産し、販社も大きなダメージを受けた。この難局を乗り越えるため、多くの課題に取り組む必要がある。ホールとメーカーの架け橋という、我々販社に課せられた使命は非常に重要だ。ルールを守り、コンプライアンスを遵守し、安全・安心にご使用いただける遊技機を提供していく」と述べた。さらにのめり込み問題への取組みとしてリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)支援室を立ち上げたことについては、「相談内容のプロファイリング資料の作成にも協力していくことで、業界団体として直接、のめり込み問題に対する取組みの一翼を担う活動を展開していく」と述べて、組合員の理解と協力を求めた。
来賓として出席した警察庁生活安全局保安課の大野敦係長は、議案の審議に先立って小柳誠二課長の祝辞を代読。「貴連合会におかれては遊技機の不正改造事犯が依然として後を絶たない状況を踏まえ、中古機流通業務に従事する遊技機取扱主任者の技能向上を図るため、各地区遊商において遊技機を用いた実技講習会を実施するなど遊技機の不正改造防止対策に積極的にご尽力されていると承知している。また、リカバリーサポート・ネットワークの電話相談事業に関し、相談電話の仕分けを積極的に申し出たとうかがっており、心強く感じている。今後も貴連合会を含めたぱちんこ業界が一致団結して、国民から親しまれる健全な娯楽となるための取組みを強力に推進されることを心から期待する。警察としても不正改造を含む各種法令違反には厳正に対処するとともに、業界の健全化に向けた取り組みを可能な限り支援したい」と結び、遊商の活動を評価するとともに、さらなる健全化への寄与を期待するメッセージを伝えた。
[2015年6月11日・日刊遊技情報]