アドアーズは11日、2016年3月期第1四半期決算短信[日本基準](連結)を公表した。2014年11月に日本介護福祉グループの全株式取得により参入した介護事業を、同四半期の業績が当初の計画から大きく乖離し、改善の兆しが見込めず中期経営計画の達成は難しいと判断。取得した全株式を手放して休止することを決定した。そのため10億3200万円の減損損失勘定を特別損失として計上した。また、同事業の休止にともなう収益規模の縮小により売上高を減少させる通期連結業績予想数値の修正を同時に発表した。
アミューズメント事業を主力事業とするアドアーズは2014年11月、昨今のアミューズメント業界全体の低迷により、全国に752拠点の通所介護事業所等の介護施設を展開する日本介護福祉グループの全株式を、創業者の藤田英明氏より取得、業容の拡大を期待した。だが日本介護福祉グループの主力事業である通所介護事業の業績が計画から乖離、改善の兆しも見込めないと判断し、同日付の取締役会において、同社全株式を藤田氏に戻し、介護事業を休止することを決議した。また、介護事業休止の経営責任を明確にするため、役員報酬の減額を決議した。
アドアーズの2016年3月期第1四半期の連結経営成績は、売上高54億7400万円(対前年同四半期増減率マイナス3.7%)、営業利益1100万円(同マイナス96.9%)、経常損失2400万円(2014年3月期第1四半期は経常利益3億3100万円)、親会社Jトラストの株主に帰属する四半期純損失9億3500万円(2014年3月期第1四半期は2億5000万円の純利益)。
修正後の2016年3月期通期連結業績予想数値では、売上高を介護事業の休止にともなう収益規模の縮小により30億円減少し220億円とした。親会社株主に帰属する当期純損失については、介護事業休止にともなう10億3200万円の特別損失などにより4億1000万円減少し、1億1000万円の純損失を予想した。
[2015年8月20日・日刊遊技情報]