ダイコク電機は13日、2016年3月期決算短信[日本基準](連結)を発表した。前期は情報システム事業のCRユニット「VEGASIA」導入や台毎情報公開端末「BiGMO PREMIUM」などの販売が好調で、過去最高の売上高を更新。しかし当期は厳しい市場環境や自主規制などの影響で、販売スケジュールの見直しなどが行われ販売実績も計画を大きく下回った。そのほか、次世代製品開発の研究開発費の増加も大きく影響した。また制御システム事業では、3機種4万台を予定していたパチスロ機の販売が、自主規制での仕様変更などで3機種が2017年3月期以降となってしまったことにより、7億4900万円の連結経常損失を計上した。
2016年3月期の連結経営成績は、売上高470億400万円(対前期増減率マイナス13.0%)、営業損失8億9400万円(前期は営業利益14億2500万円)、経常損失7億4900万円(前期は経常利益15億6600万円)、当期純損失16億7600万円(前期は当期純利益8億7400万円)。セグメント別業績では情報システム事業が売上高340億7600万円(対前期増減率マイナス8.2%)、セグメント利益22億7700万円(同マイナス46.4%)、制御システム事業が売上高129億8600万円(同マイナス23.4%)、セグメント損失13億1900万円(前期セグメント損失11億500万円)となっている。合わせて発表された2017年3月期通期の連結業績予想は、売上高500億円(対前期増減率プラス6.4%)、営業利益10億円、経常利益10億円、当期純利益6億円を見込んでいる。
また同時に2017年3月期を初年度とする中期経営計画「Next50 第1章」も発表され、2020年3月までの4年間を対象に事業基盤の強化、市場シェア拡大と、収益力、成長力の向上を目的した中期経営計画の基本方針・基本戦略が発表された。その中で、情報システム事業部門は「ホールコンピュータシェアNO.1の堅持」「パチンコ向けのサービスの進化」を挙げ、制御システム事業部門は「新たな遊びの価値の創出と業界の活性化」「市場の変化を察知し、利益につながる企画開発の実行」を挙げた。定量的な目標としては2020年3月期の連結業績予想で、売上高570億円、営業利益10億円としている。
[2016年5月24日・日刊遊技情報]