日本遊技機工業組合(日工組)は23日、東京都千代田区のグランドアーク半蔵門で第56回通常総会を開催した。総会ではすべての議案を可決・承認。欠員が出た監事には、サミーの星野歩氏が新たに選出された。また新台パチンコ機の出荷台数を示す証紙発給枚数が、前期比で約31万枚減の183万枚と大きく減少したことを報告。証紙発給枚数が200万枚を下回るのは、1985年(昭和60年)の風営適正化法施行時以来となる。
今期(2015年4月1日から2016年3月31日)、同組合が発給したパチンコ機の証紙発給枚数は、約183万枚(遊技盤約76万枚を含む)。また回胴式遊技機の証紙発給枚数は、前期比で約4万枚減の約22万枚となった。事業報告書においても「ファンの減少傾向などが引き続きみられることなどから、業界としての在り方を見直す時期と考えざるを得ない」と危機感を募らせた。
総会後の懇親会で挨拶に立った金沢全求理事長は、検定機と性能が異なる可能性のある遊技機について改めて強く陳謝した。さらに業界の発展や信頼回復、また早期の回収撤去に取組むことを約束し、「今後は、我々の工場の管理と検査を徹底する。工場から出荷された遊技機は、新流通制度を用いた点検確認で再発防止を図る」と述べ、問題解決に向けた決意を語った。
続いて来賓を代表し警察庁保安課の小柳誠二課長が挨拶を行い、「問題のある遊技機は市場から可及的速やかに撤去される必要がある。この問題を再び生じさせないという意識を持って、再発防止対策に取り組んでほしい」と、早期回収の実現と再発防止対策の徹底を要請した。
また懇親会のなかで、新規加盟社として正式承認を受けたP‐CUBEが紹介された。これにより同組合の加盟メーカー数は36社となっている。
[2016年5月27日・日刊遊技情報]