警察庁は本日より、規則改正案概要に対する意見募集を開始した。意見提出期間は7月11日から8月9日(必着)までとなっている。施行期日は2018年2月1日で、当初案で触れられていた「賞品の価格の最高限度に関する基準の引下げ」は削除された。また出玉規制の根拠として、依存問題に係る相談者の約7割は、1カ月当たりの遊技金額が5万円を超えているためとした。
以下に規則案の概要を記載する。
※※※
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則案の概要
①出玉規制関係
ア 出玉規制の強化
標準的な遊技時間(4時間)における遊技機の遊技球獲得性能に係る基準を新設し、4時間にわたり遊技球を連続して発射させた場合において獲得できる遊技球の数が発射させた遊技球の数の1.5倍を超えることがある性能を有する遊技機であること等を規定するとともに、遊技機規則別表第4に規定する遊技球の獲得に係る遊技機の性能に関する規格として、遊技球の試射試験を4時間行った場合において、獲得する遊技球数の総数が発射させた遊技球数の総数の1.5倍に満たないものであること等を追加する。
既存の1時間、10時間に係る基準及び技術上の規格についても4時間の規制と同程度の厳しさとなるよう見直しを行い、現行の3分の2程度の水準とする。
回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、じやん球遊技機についてもぱちんこ遊技機と同様に4時間(回胴式遊技機は、1600回遊技)における遊技球等獲得性能に係る基準の新設等を行う。
イ 大当たり出玉規制の強化
いわゆる大当たりとは、役物連続作動装置の作動により、通常の遊技時に比べて大量の遊技球等の獲得が可能となる状態をいうものであるが、ぱちんこ遊技機について、役物連続作動装置の性能に係る基準を見直し、当該装置の作動により獲得できる遊技球数の上限を現行の2400個から1500個へと引き下げる。
回胴式遊技機についても、役物連続作動装置の性能に係る基準を見直し、当該装置の作動により獲得できる遊技メダル数の上限を480枚(遊技球数にあっては、2400個)から300枚(遊技球数にあっては、1500個)へと引き下げるなどの改正を行う。
②出玉情報等を容易に確認できる遊技機に係る規格の追加
遊技機の射幸性が過度に高まることを防止するため、出玉情報等を容易に確認できる遊技機に係る規格を定める。
③管理者の業務の追加
客がする遊技が過度にわたることがないようにするため、客に対する情報の提供その他必要な措置を講ずることをぱちんこ屋等の管理者の業務として規定する。
④ぱちんこ遊技機への「設定」の導入
射幸性の更なる抑制を図るとともに、営業の自由度を高めるため、ぱちんこ遊技機に対し、回胴式遊技機と同様に、大当たり抽選に係る確率の組合せを「設定」として、6種類まで認めることとする。
・経過措置
現行基準による認定を受けた遊技機又は検定を受けた型式に属する遊技機(経過措置により、施行日後、現行基準での認定又は検定を受けるものを含む。)について、附則で定める各起算日から3年間は、引き続き営業所への設置を認めることなどを規定する。
・施行期日
平成30年2月1日 以上
[2017年7月11日・日刊遊技情報]
警察庁Webサイト