東京都遊技業協同組合(都遊協)青年部会は11日、東京都港区のヤクルトホールにおいて第30回「フォーラム110」を開催した。
当日は「規則改正後の遊技機のゆくえ」をテーマに、遊技機メーカー3社の開発責任者を招いてパネルディスカッションを実施。パネラーは京楽産業.の井坂正行開発本部長、サミーの星野歩研究開発統括本部長、藤商事の松下智人開発本部長の3名で、パチンコビレッジ代表取締役の村岡裕之氏がコーディネーターを務めた。
冒頭では村岡氏が規則改正案の提示から今後の遊技機展望について解説。早ければ来年の夏頃には、新規則に対応した遊技機が市場投入されると推測した。また出玉性能抑制で影響が大きいものとしてパネラーが共通して挙げたのが、「出玉試験における上限値、下限値規定の変更」。井坂氏が「一定のベースを確保しなければならず、今まで以上に厳しい出玉試験となる」とし、松下氏は「パチンコは大当り中の出玉スピードが落ちる。パチスロは通常時のベースを大幅に上昇させないと適合し辛い」と懸念ポイントを挙げた。一方サミーの星野氏は、「高いベースが担保されることで消費金額が抑えられ、遊びやすくなる」とデメリットばかりではないとした。またパチンコ機に設定の搭載が認められたことで、新たなゲーム性を盛り込んだ機械作りが可能になるとの見解を示した。
そのほか村岡氏より「2017年の遊技機の販売動向」についての講演も行われ、本年のパチンコの販売台数は140万台で、昨年の販売台数約169万台の10数%減になると予測。個別のパチンコ新機種の販売台数は10月9日現在で、「ぱちんこCR北斗の拳7転生」が約9.5万台、「CR牙狼GOLDSTORM翔」が約8.4万台で、「来年は120万台前後になるのでは」と推測した。
またパチスロについても最終的な販売台数が70万台程度になるとし、こちらも昨年の約83万台の10数%減程度と予測。新機種のリリース数自体は2016年を上回ってはいるものの、1機種あたりの平均販売台数は9504台から5715台と大きく減少しているとした。個別のパチスロ新機種の販売台数は「押忍!番長3」が約7.2万台、「パチスロ北斗の拳 新伝説創造」が約4.5万台で、パチスロも「来年は60万台を切るかもしれない」とし、5.9号機については、「これまでに比べてAタイプ機種が各社から発表されるのでは」との見通しを述べた。
[2017年10月20日・日刊遊技情報]