×

【パチンコ経営企業分析】資産価値額はパチンコ・パチスロともに平均値以上、機種構成に対する意識は高い ~「タイラベストビートグループ」の店舗数・台数推移

今回は九州地区にて「ワンダーランド」の屋号でパチンコホールを多店舗展開している「タイラベストビートグループ」の店舗数・台数推移をみていく。

「タイラベストビートグループ」は現在38店舗運営しているが、2023年末と2022年末における店舗数・台数比較をすると下表の通りとなる。

タイラベストビートグループ店舗数推移
23/12 22/12 差分 増加 減少
店舗数 38 38 ±0 1 1

※増加は「新店」・「長期休業明けリニューアルオープン」・「事業継承による取得した店舗」を含む
※減少は「閉店」だけでなく、「休業中」・「改装中」に変更した店舗を含む

タイラベストビートグループ設置台数推移
2023年 2022年 差分 比率
P通常貸玉 10,711 11,782 ▲1,071 90.9%
P低貸玉 7,154 6,681 +473 107.1%
S通常貸玉 10,625 9,871 +754 107.6%
S低貸玉 886 760 +126 116.6%
全体 29,376 29,094 +282 101.0%

※設置台数は公開されている貸玉別の台数の合計値

このように2022年12月と比較すると営業店舗数に変化はなかった。内訳をみると増加・減少ともに1店舗となっているが、これは『ワンダーランド1177大分南店』が一時店舗を休業し増台を伴うリニューアルオープンを行ったためである。

設置台数を見ていくと、低貸玉の比率が増加していることと、パチスロに注力している様子が見受けられた。2022年12月ではパチンコ・パチスロにおける通常貸玉の台数差は約2,000台だったのが、2023年12月ではほぼ同数となっている。

続いて新台(※)の導入状況を見ていくと、2023年は2022年と比較すると新台導入台数は大きく減少した。特にパチンコ新台の導入頻度を減らした様子が見受けられた。

タイラベストビートグループ新台導入推移
2023年 2022年 差分
パチンコ 11,977 13,079 ▲1,102
パチスロ 6,566 6,478 +88
全体 18,543 19,557 ▲1,014

※新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする

これに伴い直近(2023年7月~2023年12月の6カ月間の評価)および前年(2022年7月~2022年12月の6カ月間の評価)の新台導入評価を見ていくと、新台導入台数が減少したパチンコにおいて「S」ランク店舗数は増加していることから、選択と集中を行ったものと思われる。

タイラベストビートグループ新台導入評価
パチンコ パチスロ
2023年 13 9 17 8
2022年 11 12 17 8

最後に、資産価値額を見ていく。

パチンコ・パチスロともに平均値をはるかに上回っているが、その内訳を見ていくと平均値との差分においてはパチンコのほうがその差は大きかった。

タイラベストビートグループ資産価値
パチンコ パチスロ
タイラベストビートグループ 302,214 380,999
平均 191,375 283,983
差分 +110,839 +97,017

新台導入評価を見ていくと、もともとパチスロに注力していたと思われるが、2023年になるとその傾向がより強くなった印象がある「タイラベストビートグループ」。それでも資産価値はパチンコも平均値をはるかに上回っており、機種構成に対する意識は高いのだろう。


コメント:0件 コメントを書く