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【パチンコ経営企業分析】2023年はグループ全体としてパチスロに注力 ~「ユーコーグループ」の店舗数・台数推移

今回は福岡県久留米市に本拠を構える「ユーコーグループ」についてみていく。

「ユーコーグループ」は九州地方を中心に23店舗運営しているグループであり、昨年10月にパチスロ専門店としては全国で5番目に設置台数の多い『EVO37宮崎』(627台)をグランドオープンしたことは記憶に新しいところだろう。

そんな同グループの2023年末と2022年末における店舗数・台数を比較すると下表の通りとなる。

ユーコーグループグループ店舗数推移
23/12 22/12 差分 増加 減少
店舗数 23 27 ▲4 1 5

※増加は「新店」・「長期休業明けリニューアルオープン」・「事業継承による取得した店舗」を含む
※減少は「閉店」だけでなく、「休業中」・「改装中」に変更した店舗を含む

ユーコーグループ台数推移
2023年 2022年 差分 比率
P通常貸玉 5,451 7,040 ▲1,589 77.4%
P低貸玉 1,849 2,922 ▲1,073 63.3%
S通常貸玉 5,938 5,521 +417 107.6%
S低貸玉 221 504 ▲283 43.8%
全体 13,459 15,987 ▲2,528 84.2%

※設置台数は公開されている貸玉別の台数の合計値

このように、2023年において営業店舗数が4店舗減少した結果、総設置台数は2022年12月と比較すると2500台ほど減少していた。ただし、内訳を見ていくと、前述したパチスロ専門店『EVO37宮崎』は通常貸玉のみで営業していることもあり、パチスロ通常貸玉の台数は2022年を上回っていた。通常貸玉における設置台数もパチスロがパチンコを上回っており、パチスロに注力している様子が見受けられた。

続いて新台(※)の導入状況を見ていく。

設置台数は大幅に減少したものの、新台導入台数は2022年よりも大幅に上回っていたのが特徴的であった。

ユーコーグループ新台導入推移
2023年 2022年 差分
パチンコ 6,995 5,981 +1,014
パチスロ 4,622 3,026 +1,596
全体 11,617 9,007 +2,610

※新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする

これに伴い、直近(2023年7月~2023年12月の6カ月間の評価)および前年(2022年7月~2022年12月の6カ月間の評価)の新台導入評価を比較していくと、パチスロの「S」ランク店舗数がほぼ倍増となっており、パチスロを中心に新台戦略を強化している様子がうかがえた。

ユーコーグループグループ新台導入評価
パチンコ パチスロ
2023年 6 4 11 2
2022年 6 2 6 2

最後に、資産価値額を見ていく。

パチンコ・パチスロともに平均値を大幅に上回っているが、その差はパチスロのほうが大きく、資産価値の観点からもパチスロに注力している様子が見られた。

パチンコパチスロ

ユーコーグループ資産価値
ユーコーグループ 280,986 407,696
平均 191,375 283,983
差分 +89,612 +123,713

昨年大型パチスロ専門店『EVO37宮崎店』をグランドオープンしたが、この店舗だけでなくグループ全体としてパチスロに注力してい様子がはっきりと見られる結果となった。


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