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【パチンコ経営企業分析】パチンコ新台導入台数が大きく落ち込んでいる、月間平均導入台数はコロナ禍の影響を受けた2020年よりも少ない

今回は新台(※1)の導入台数について、パチンコ・パチスロ別に月次単位で見ていく。

まずは2020年以降の年別の新台導入台数を見ていくと、下表のようになる。

年別新台導入台数
パチンコ パチスロ 合計
2020年 729,879 284,538 1,014,417
2021年 934,367 446,995 1,381,362
2022年 907,447 521,557 1,429,004
2023年 934,874 586,341 1,521,215
2024年 79,687 90,142 169,829

※2024年は2カ月間の実績値となる

2020年はコロナ禍の影響で営業自粛期間があったこともあり、新台導入台数は翌年以降と比較すると大きく落ち込んだ。2021年以降はパチンコが90万台強を維持し、パチスロは年々新台導入台数が増加していている。

また、パチンコとパチスロを比較すると、パチンコのほうがはるかに導入台数が多かったのだが、2024年の2カ月間の実績値を見るとパチスロのほうが上回っていた。

さらに月間平均導入台数でみていくと、パチンコの導入頻度の落ち込み具合は明らかになる。

年別月間平均新台導入台数
年度 パチンコ パチスロ 合計
2020年 60,823 23,712 84,535
2021年 77,864 37,250 115,114
2022年 75,621 43,463 119,084
2023年 77,906 48,862 126,768
2024年 39,844 45,071 84,915

このように2024年はまだ2カ月分のデータしかないとはいえ、パチンコの平均新台導入台数はコロナ禍の影響を受けた2020年よりもはるかに少ない。一方でパチスロにおいては前年並みの水準であるので、パチンコの導入頻度の低さが際立っている。

それでは月次の導入状況はどうだろう。

2022年からの導入状況を記していく。

2022年月間新台導入状況
1月 2月 3月 4月 5月 6月
パチンコ 124,169 62,388 56,159 60,775 43,270 73,627
パチスロ 54,797 69,769 17,198 24,355 11,712 8,600
合計 178,966 132,157 73,357 92,900 72,487 51,870
7月 8月 9月 10月 11月 12月
パチンコ 73,627 111,951 61,368 86,803 68,484 89,908
パチスロ 52,316 41,985 43,472 47,354 79,776 70,223
合計 125,943 153,936 104,840 134,157 148,260 160,131
2023年月間新台導入状況
1月 2月 3月 4月 5月 6月
パチンコ 94,135 116,842 56,409 63,285 89,352 43,445
パチスロ 7,182 25,597 30,396 84,275 49,760 32,901
合計 101,317 142,439 86,805 147,560 139,112 76,346
7月 8月 9月 10月 11月 12月
パチンコ 80,728 76,477 63,052 65,124 45,302 86,960
パチスロ 61,463 31,014 50,985 32,033 60,684 80,362
合計 142,191 107,491 114,037 97,157 105,986 167,322
2024年月間新台導入状況
1月 2月 3月 4月 5月 6月
パチンコ 53,763 25,924
パチスロ 39,689 50,453
合計 93,452 76,377

このように各年とも月によって導入台数にばらつきはあるものの、2024年2月におけるパチンコの新台導入台数は最も少なくなっていた。

ちなみに3月の導入状況においては、ここで記しているようにラッキートリガー搭載機が3万3000台以上導入されているので、現時点で2月の導入台数を上回っている。

新台の導入状況は、各月に発売される機種にも左右されるので導入台数が変動するのは当然のことではあるが、2月のパチンコにおける導入台数は非常に少なかった。3月はすでに2月の水準を上回っているものの、今年のパチンコにおける新台導入状況は大きく落ち込むのだろうか。引き続き追っていきたい。

※1:新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする


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