【パチンコ経営企業分析】パチンコ・スロットともに機種構成に対する高い意識が感じられる、ＮＥＸＵＳグループの店舗数・台数・資産価値推移

今回は「ＮＥＸＵＳグループ」の各種数値を年別に見ていきたい。

2020年以降の店舗数・台数推移は下表の通りとなる。

ＮＥＸＵＳグループ店舗数・台数推移
年月	店舗数		P台数		S台数		総台数		平均台数
	店舗数	前年差	台数	前年差	台数	前年差	台数	前年差	台数	前年差
2020年12月	58		29,050		20,486		49,536		854.1
2021年12月	60	＋2	31,287	＋2,237	20,525	＋39	51,812	＋2,276	863.5	＋9.5
2022年12月	60	±0	30,822	▲465	20,762	＋237	51,584	▲228	859.7	▲3.8
2023年12月	68	＋8	35,375	＋4,553	24,493	＋3,731	59,868	＋8,284	880.4	＋20.7
2024年12月	69	＋1	35,588	＋213	26,736	＋2,243	62,324	＋2,456	903.2	＋22.8

「ＮＥＸＵＳグループ」は2024年8月に『Ｓｕｐｅｒ　Ｄ’ｓｔａｔｉｏｎ３９八代店』をグランドオープンした。2022年から2023年にかけての店舗増加数ほどではないものの、2023年から2024年にかけてグループ全体店舗数は1店舗増加の69店舗となり、2020年以降店舗数は増加傾向が続いている。

また、パチンコ・スロットともに設置台数の増加傾向は続いており、１店舗あたりの平均設置台数は2024年末時点で900台を突破。このように、店舗の大型化が進んでいる。

これを貸玉別に分類していくと

ＮＥＸＵＳグループパチンコ・スロット貸玉別台数推移
年月	パチンコ						スロット
	通常			低貸			通常			低貸
	台数	前年差	比率	台数	前年差	比率	台数	前年差	比率	台数	前年差	比率
2020年12月	16,801		33.9%	12,249		24.7%	16,957		34.2%	3,529		7.1%
2021年12月	18,421	＋1,620	35.6%	12,866	＋617	24.8%	17,426	＋469	33.6%	3,099	▲430	6.0%
2022年12月	17,991	▲430	34.9%	12,831	▲35	24.9%	18,061	＋635	35.0%	2,701	▲398	5.2%
2023年12月	20,272	＋2,281	33.9%	15,103	＋2,272	25.2%	21,370	＋3,309	35.7%	3,123	＋422	5.2%
2024年12月	19,604	▲668	31.5%	15,984	＋881	25.6%	22,731	＋1,361	36.5%	4,005	＋882	6.4%

このように、貸玉別に見ていくと唯一パチンコ通常貸玉のみが2023年末から減少していた。

続いて、新台（※）の導入状況を2022年から3年間見ていくと下表の通りとなる。

ＮＥＸＵＳグループ新台導入推移
年	全体		パチンコ		スロット
	台数	前年差	台数	前年差	台数	前年差
2022年	31,252		19,980		11,228
2023年	33,598	＋2,346	21,923	＋1,943	11,675	＋447
2024年	33,774	＋176	21,150	▲773	12,624	＋949

※新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする

このように2024年は2023年と比較すると全体では微増となるものの、パチンコ・スロット別に見るとパチンコは2023年から導入台数は減少していた。

これに伴い、集計時点から半年間における新台導入評価を見ていくと下表の通りとなる。

なお、これは半年間の実績値に基づく評価であり、「Ｓ」ランクは全国500位以内、「Ａ」ランクは全国1000位以内の店舗が該当する。

ＮＥＸＵＳグループ新台導入評価
集計期間	パチンコ		スロット
	【Ｓ】	【Ａ】	【Ｓ】	【Ａ】
2022年7～12月	24	16	24	17
2023年7～12月	19	23	5	18
2024年7～12月	27	18	16	16

このように、2023年末時点では2022年末時点と比較すると、新台導入評価はパチンコ・スロットともに高ランク店舗数が減少していたのだが、2024年末は再び増加に転じ、パチンコにおいては2022年末よりも最高ランクの「Ｓ」ランク店舗数は増加していた。

最後に、資産価値額も直近3年間について見ていく。

資産価値額はその当時の中古取引状況によって変動するので、前年との比較は意味がないので平均額との比較とする。

ＮＥＸＵＳグループ資産価値推移
年月	パチンコ		スロット
	資産価値	平均差	資産価値	平均差
2022年12月	241,563	＋56,412	411,975	＋39,371
2023年12月	246,794	＋57,179	317,788	＋35,153
2024年12月	174,656	＋49,661	276,491	＋31,455

このように資産価値額は直近3年間、パチンコは5万円、スロットは3万円ほどずっと平均額を上回っており、機種構成に対する高い意識が感じられた。

「ＮＥＸＵＳグループ」においては、2024年は2023年と異なり積極的な店舗展開はしていなかったものの、店舗数の増加傾向は続いている。さて、2025年もこの流れは続いていくのだろうか。

[文・構成／情報島編集部]