【パチンコ経営企業分析】パチンコの入替頻度が前年よりも大きく減少、善都グループの店舗数・台数・資産価値推移

今回は「善都グループ」の各種数値について、年別に見ていきたい。

まず「善都グループ」の店舗数・台数推移を2020年から見ていくと、下表の通りとなる。

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善都グループ店舗数・台数推移
年月 店舗数 P台数 S台数 総台数 平均台数
店舗数 前年差 台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差
2020年12月 24 12,021 7,877 19,898 829.1
2021年12月 25 +1 13,406 +1,385 7,705 ▲172 21,111 +1,213 844.4 +15.4
2022年12月 23 ▲2 13,092 ▲314 7,723 +18 20,815 ▲296 905.0 +60.6
2023年12月 25 +2 13,137 +45 8,935 +1,212 22,072 +1,257 882.9 ▲22.1
2024年12月 25 ±0 12,672 ▲465 9,272 +337 21,944 ▲128 877.8 ▲5.1

「善都グループ」は、2024年末にスロット専門店『SLOT ZENT555』をグランドオープンしたものの、2023年と比較すると運営店舗数は前年同様25店舗であった。

また設置台数においても、スロットは若干増加したもののほぼ前年並みであり、グループ全体で見ると128台の減少となった。

これを貸玉別に分類していくと

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善都グループパチンコ・スロット貸玉別台数推移
年月 パチンコ スロット
通常 低貸 通常 低貸
台数 前年差 比率 台数 前年差 比率 台数 前年差 比率 台数 前年差 比率
2020年12月 8,560 43.0% 3,461 17.4% 7,409 37.2% 468 2.4%
2021年12月 9,602 +1,042 45.5% 3,804 +343 18.0% 7,250 ▲159 34.3% 455 ▲13 2.2%
2022年12月 9,220 ▲382 44.3% 3,872 +68 18.6% 7,362 +112 35.4% 361 ▲94 1.7%
2023年12月 8,395 ▲825 38.0% 4,742 +870 21.5% 8,394 +1,032 38.0% 541 +180 2.5%
2024年12月 8,196 ▲199 37.3% 4,476 ▲266 20.4% 8,475 +81 38.6% 797 +256 3.6%

このように、貸玉別に見ていくとスロットは貸玉問わず増加していたのだが、その中でもスロット低貸玉の設置台数が最も増加していた。

続いて新台(※)の導入状況を2022年から3年間見ていくと下表の通りとなる。

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善都グループ新台導入推移
全体 パチンコ スロット
台数 前年差 台数 前年差 台数 前年差
2022年 11,766 8,221 3,545
2023年 12,364 +598 8,215 ▲6 4,149 +604
2024年 12,026 ▲338 6,983 ▲1,232 5,043 +894

※新台は導入日から4週以内に導入したもののみとする

2024年の店舗別において最も新台を導入した店舗は、同グループの『ZENT名古屋北店』であったが、グループ全体の新台導入台数は前年よりも338台減少していた。その内訳を見ていくと、スロットが894台の増加にも関わらず、パチンコが1,232台の減少となっており、パチンコの入替頻度が前年よりも大きく減少していた。

これに伴い、集計時点から半年間における新台導入評価を見ていくと下表の通りとなる。

尚、これは半年間の実績値に基づく評価であり、「S」ランクは全国500位以内、「A」ランクは全国1000位以内の店舗が該当する。

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善都グループ新台導入評価
集計期間 パチンコ スロット
【S】 【A】 【S】 【A】
2022年7~12月 9 3 10 3
2023年7~12月 2 3 11 6
2024年7~12月 8 5 10 5

パチンコの新台導入台数は減少してたものの、新台導入評価については高ランクの「S」「A」ともに、前年同時期よりも大幅に増加していた。相対評価にて算出していることがこのような結果につながったのだろう。

最後に、資産価値額も直近3年間について見ていく。

資産価値額はその当時の中古取引状況によって変動するので、前年との比較は意味がないので平均額との比較とする。

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善都グループ資産価値推移
年月 パチンコ スロット
資産価値 平均差 資産価値 平均差
2022年12月 263,745 +78,593 368,500 ▲4,104
2023年12月 239,920 +50,305 376,966 +94,332
2024年12月 181,199 +56,204 294,705 +49,669

このように2024年における資産価値額は、ともに平均額を5万円前後上回っていた。

ただし2023年の平均額との差との比較をすると、スロットの差額が減少しているのが目立っていた。

「善都グループ」においては、グループ内最高設置台数の『ZENT名古屋北店』(総設置台数2,106台)の新台導入台数が非常に多いのが特徴である。

2024年は年間新台導入台数が最も多かったが、今年もその座を維持し続けるのだろうか。

[文・構成/情報島編集部]

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