取引先のパチンコホールを訪れるため地方に向かう。雪が降る生憎の天候だったが、当該店舗はまずまずの客付きを見せていたものだ。
ただし店内を一回りしていると、やはりと言うべきか。一部のコーナーがベニヤで覆われていた。正直あまり見た目が良いとはいえない光景だ。そんな話をオーナーにしたところ、少し意外な答えが返ってくる。
「周りの競合店舗も皆同じだから問題ないよ」と。無理して遊技台を置かずとも、稼働にマイナスの影響が出ることはほとんど無いという話だった。実際に競合店舗を視察して周ると、たしかに仰る通り。ほとんどの店が当たり前のようにベニヤ対応をしている。中には文字通り「ベニヤだらけ」といったホールも。
『絶対評価』と『相対評価』。物事を評価する際の基準・考え方としては大きくこの2つが挙げられる。人事評価なんかの話で耳にしたことがある人も多いはず。
相対評価とは、組織の中の位置付けによる評価のこと。分かりやすい例としては、学校における5段階評価なんかが正にそう。成績により順位を決め、そのうちの上位何%かを「5」という評価にする、というような話である。
一方で絶対評価とは、あらかじめ定めた基準による評価のこと。他人の成績に関わらず、あくまでも「個人として基準にどれだけ到達したのか」という評価を行うものだ。こうした絶対評価を導入している学校では、生徒全員の通信簿が「5」になることも「1」になってしまうこともあり得る、という話。
それではパチンコホールの評価は一体どちらになるのか。答えはもちろん「相対評価」である。回る店・玉が出る店・勝ちやすい店・居心地の良い店。ほとんど全てが競合店舗との相対評価に他ならない。
もちろん全国津々浦々のパチンコ店を遠征して周っているような人ならば絶対評価も可能だろうが。そもそも大半のユーザーは行動範囲が決まっているものだ。そのテリトリーの中で自然と評価を下し、来店するホールを選んでいる。
つまり全てのパチンコ店がベニヤだらけであるのなら、もはやそれはマイナス評価にならないということ。そして少なくとも、そういう商圏・エリアが実際に存在しているのが現状といえよう。「赤信号、みんなで渡れば」の精神に近いものといえそうだ。
ベニヤだらけのパチンコホールでも、まずまず賑わっている店舗は少なからずあるもの。そういえば、別のホールオーナーがこう言っていた。「パチンコは絶好調、パチスロもまあまあでそれほどひどく落ち込んではいない」「結局必死でやるホールはなんだかんだいっても残るもの」と。
閉店ラッシュ継続などと揶揄する人も居るが、パチンコホールはまだまだ捨てたものではない。
パチンコというレジャーのライバルはパチンコだけじゃないやん。
賭け事だけでも3競オートに中央競馬、他にもライバルがおるのにパチンコ屋だけ低いレベルで争ってたら衰退もするわ
アホ丸出しすぎ