【編集部コラム】接客の悪いパチンコホールでは物凄くストレスが溜まる

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パチンコホールにおける各台計数機。「パーソナルシステム」と称した方が分かりやすいかもしれないが。いずれにしても玉箱を使わずに遊技できるため、ユーザーにとっても利便性の高いものといえるだろう。

慢性的な人手不足にコロナ禍も相まって、この数年間で導入店が大きく増えたのは間違いない。特に有力チェーンにおけるパチンココーナーでは、未導入ホールの方がもはや珍しいと言っても過言ではないはず。コロナ対策としても非常に分かりやすいため「全店導入済み」といったアピールをそこかしこで見かけたものである。

一方で「各台計数機を導入するとホールの接客レベルが下がる。経験則上それは間違いない」、先日お会いしたホール責任者がそんな風に力説していた。特に「人員は減らさずに（これまでより業務に余裕が出来ることで）顧客対応を強化する」などと目論む店舗は、大抵失敗するのがオチだ。むしろ「玉箱対応に追われて大忙し」という状況の方が、素晴らしい接客になるのが一般的であると。

お話をうかがいながら私もその通りだなと思う。全台で各台計数機を採用しているような店舗では、お客様との接点が極端に少なくなるもの。呼び出しランプが押されるケースも激減し、何だか手持ち無沙汰でウロウロしているだけのスタッフや、別の作業に没頭して顧客を全然見ていないスタッフが目立つのは事実だろう。

と、こんな話をすると「そもそもパチンコホールに接客など求めていない」「接客なんかどうでもイイから出すものを出せ」といったリアクションが返ってくるのが普通だ。正直私もそう思うことがある。

しかし、である。パチンコホールはこれを額面通りに受け取ってはならない。

正確に言えば「接客レベルが高いからといって、それだけで満足することなど一切ない」というのがユーザーの本音だと思う。それは裏を返すと「（ただでさえボロ負けしているのだから）最低限の接客くらいしてもらわないとストレスが半端ない」ということでもある。このことをパチンコホールさんは勘違いしてほしくないのだ。

先日、近隣の地域一番店で久しぶりに遊技した。常にお客様で賑わっている人気ホールである。まだ比較的新しい店舗で、遊技環境面は抜群。台間も広くて隣の顧客が気にならない点は実に好印象である。ちなみに貸玉サンドは「液晶タッチパネル式」を採用していた。しばらく遊技しているとその液晶に不具合が起こる。ザ―っと砂嵐状態になってしまい、会員カードを使用したくても暗証番号を押せない状況に。

仕方なく呼び出しボタンを押したのだが、待てど暮らせどスタッフはやってこない。イライラが募ってきたところでようやく登場した女性スタッフは、呼び出しランプを一旦消すと後は無言のまま立っている。「お待たせしました」とか「どうなさいましたか」くらいはあって然るべきではないか。とりあえず「液晶がおかしいんですが」と指さすと、無言のまま貸玉サンドを少し動かしたものだ。すると砂嵐はピタッと収まる。何だかバツが悪くなって「すいません」と伝えると、彼女は無言のまま去っていった。

その後、一度も大当たりすることがないまま時間だけが経過していく。一息いれようとタバコを交換しにカウンターへ向かうことに。なお、同店ではセルフカウンターを採用しているため、常駐しているスタッフは居ない。代わりに此処でも呼び出しボタンが備えられているので、押して待つのみだ。

１分２分と待っても誰も来てくれない。まあ仕方ないよねとスマホをいじりながら待つこと５分以上。ようやく現れた男性スタッフからは「なんでしょう」と無表情のまま聞かれる。努めて冷静に「タバコをお願いします」と伝えたのだが、面倒そうにカウンター内へと向かう彼を見て、心の中ではイライラが爆発していたのだった。

タバコを受け取りトイレに向かう。小便器の上には（ちょうど目線に入る位置に）液晶画面が備えられていた。その中では「グループ全体で接客に力を入れています！」的なアピール動画も流れている。それが私の神経を余計逆なですることに。

仮に大勝ちでもしていたら、多分特に気にならなかったはず。そう考えると自分の器の小ささも嫌になるが、「パチンコホールでは接客なんかどうでも良い」なんて、少なくとも私には思えない。