パチンコ店における従業員の主な仕事として、重要な位置を占めているのが「入替作業」です。これはパチンコ店が営業している限り欠かせない作業ですね。その名の通り、新しい遊技機と撤去台を入れ替えるのですが、それだけでなく細かい作業も含まれて意外と大変なものです。
作業負担を減らす意味でも出来るだけスリム化したいのが本音。ところが最近の入替作業は、(スリム化しているどころか)どんどん太っているように感じます。もちろんそれが実を結んで、営業中の高稼動に繋がったり、売上などがプラスになれば問題ありません。しかしながら本当に、プラスへ作用していると言えるのでしょうか。
入替作業は、従業員の「ヒトのチカラ」で動いています。私も何度も経験していますが、ひと昔前と比べると非常に深刻化しているように思えてなりません。ちなみに入替作業をテーマにしますと、幾つかの視点に分類できます。
そんな中で今回は「遊技機筐体の重量化」についてお話したいと思います。いつの頃からでしょうか、遊技機は年々重くなっています。関係者の皆さんならば言うまでもないことですが、派手な装飾を用いた遊技台は枚挙に暇がありません。ちなみに遊技機の価格は「1キログラム=1万円」などとも言われていて、1台あたりの価格が40万円する遊技機は重さが40キログラムにも上ります。
ここで簡単に、入替当日の従業員の動きをまとめてみましょう。出勤時間は、遅番でも遅い時間帯です。一例としては18時から21時の間に出勤し、その後は普通にホールを巡回したりしながら準備を進め、閉店と同時に入替作業に入ります。
なお、法人によっては入替専用業者に依頼する場合もありますね。撤去台を取り外し、新台などを取り付けます。もちろん場合によっては配置換えを行なうケースも。そして取り付けたら動作確認をして、片づけをして終了です。
入替の前に、今度はどんな新台が導入されるのかを知ることができます。でも重い新台は予想できるので、当日まで不安でなりません。本来重い台ならば複数人で持ち上げて設置しないといけませんが、そんな時間もないですし、人員も色々と最低限で行ないますのでほぼ1人で設置することに。さらに、それが複数以上もの設置ならば泣きたいくらい大変です。
ちなみに重い筐体の場合、インパクトドライバーを使って設置しますが、通常より留める箇所が増えます。通常ならば上下左右に1本ずつですが、上部が重い筐体は留める本数を増やさざるを得ません。呼び出しランプは形状によって異なりますが、私が勤めていたパチンコ店は一般的な横長タイプですので、それが使いにくくなることが残念でした。
「重い新台」プラス「派手なデコレーション」ですので、1台を完全に設置するのにかなりの時間を要します。最近は「段ボール箱納品」が多く、それを取り出すのにまた一苦労。更に同新台を撤去する時には、その箱を使うために保管しておく必要があります。紛失や破棄してしまったら、あらためて箱の購入がマストです。正直に申し上げて面倒以外の何者でもありませんね。
というわけで、入替作業においては「とにかく最近の台が重い」という感想しかないです。なぜ重いのでしょうか。頭の重い筐体上部ではなく、単に遊技機の裏側にある「基盤」が重いのです。いつも思うのですが、その重い台が6年間使えるのならばいざしらず、大半の台はすぐに取り外されるのが現実です。そして結局、また重い台を外して撤去・配置換えをする羽目に。
ゲーム性や液晶の複雑な重い台を造るのであれば、時間効率が良く単純な「軽い台」で十分な感じをいつも受けます。まだまだ入替作業については、語りつくせないことばかりですので。またの機会につづりたいと思います。
■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。
メーカーなんて中毒性と賭博性を上げて、抱き合わせと優先販売でホールからぶっこ抜くことしか考えてない。現場の都合なんてね。
廃棄台の分解・部品の選別作業のアルバイトをしたことあるけど京楽の台、ルパンシリーズ、牙狼シリーズのパチンコ台はやや重いしめんどくさかったような....
西陣のパチンコとかは軽くてよかった。