数軒のパチンコホールを経営している高齢の社長がしみじみと言う。「一生懸命働いてきたが、結局これまでやれたのは、パチンコが不人気業種で他の優良企業の新規参入が少なかったから」と。
特殊な商売で独特な商習慣があった。つまり自分の能力ではなく、単に業界の特殊事情に守られていただけとも。
一方で2代目、3代目の若手経営者は、新卒を入れたり店舗の内外装をオシャレにしたり。とにかくパチンコ業界のイメージアップをはかろうと躍起になる。「本当にイメージが良くなったら(新規参入の増加で)既存業者は相当ダメージを受けるはず。それでもやり切る経営者がどれだけいるかは甚だ疑問だ」と続けていた。
ランチェスター戦略。簡単にまとめれば、弱者の戦略は差別化と接近戦。小さい市場でナンバーワンをめざし、一点に集中する。大企業が相手にしない商品に特化し、強い競争相手のいない市場で戦うこと。
反対にいえば、伸びる市場や商品には手を出さない。衰退産業こそ狙い目で「残存者利益を狙え」と。なんと、今のパチンコ業界そのままではないか。
確かに今のパチンコ業界に新規参入してくる優良企業などあろうはずも無い。となると実はこの市場はチャンスなのかもしれない。そして業界内でもランチェスター戦略は当然有効だ。大手と競争しない市場で一番を維持する。つまり今は小さな市場戦略こそ有効的。
それでもパチンコパチスロ好景気な頃、参入したかった家電メーカーもいただろうに。
そうなると明らかに実力では太刀打ち出来なかっただろう。
しかし内輪の利益を死守したいが為に新規参入を悉く阻んだ結果、健全な商売としての発展が潰えた。
ホールにしても迷惑違法じゃなくとも都合が悪けりゃマイルールを客に押し付けて有無を言わせず警告退場させる。
それを当然正常と疑問にすら思わずにいる意識。
こんなんで正常な進化を望むほうが可笑しい。
当たり前のことすぎ。
こんな分かりきったこと恥ずかしくて
他人によう言わん。