パチンコ・パチスロ新台をホールで実際に遊技して評価する【新台試打レポート】。今回はサミーの「P真・北斗無双 第4章」を打ってきた。
本機はパチンコ「北斗無双」シリーズ最新作で、RUSH突入時の高い期待出玉と非突入時でも時短100回が付与されるパワーと挑みやすさの両立を図ったスペックが特徴。これまで同様の台枠だが、上部へ飛び出ていたサイドパネルの一部がなくなっている。(邪魔ではあるが)島端からの視認性は比較的高く、新台の導入位置を確認するには役立っていただけに、他社筐体がさらに大型化している中で小型化した点は評価するが業界がまとまって動かないことにはマイナス要素となってしまう。
また、サイドパネルが変更された一方でレバー周りはそのままとなっているため、座ってしまえば気にならないパネルがなくなったのに対して不評なレバー側が残っている点はげんなりした。
2時間ほど実践を行った結果、初当り2回を獲得するもともにRUSHには入れずマイナス4000発で終了している。RUSH非突入時にも時短が付与される点は競合する1種2種タイプに対してのアドバンテージとなっているが、「幻闘RUSH」は「真幻闘RUSH」と大差ない演出で消化速度も同等となっているため高速消化であっさりと駆け抜けてしまう。非突入時の時短付与については個人の好みの範囲であり、今後の機械においても同様の仕組みが特段流行ることはなさそうだと感じた。
筆者が試打を行っている間、他の台はユーザーの入れ替わりが多発していた。店舗到着時にRUSH中だったユーザーは数千発の獲得に終わってしまったが遊技を続行することなく退席。ほかユーザーは数千円分は打つがRUSHに入らないまま遊技を止めていた。
客層は男性のみだが年齢層は幅広く「北斗」のユーザー層の広さは垣間見れた一方で、他店においても出玉を獲得してそのまま遊技を継続しているユーザーの少なさが目についた。近隣の競合店は1列導入で満席とはなっていたが、持ち玉遊技をしていたのは1割程度しかおらず、やはりRUSH抜け後の移動が目立つ。
通常時の演出も淡白でカスタムをして熱い変動を待つスタイルが多くみられた。液晶演出という点ではこれまでのシリーズと異なり、「ケンシロウ」を倒せば大当りと普段と異なる視点になっている点に新鮮味がある。しかしながら全体としては繋がりの悪いリーチフローや、大当りかと思うほど激しい演出が終わった後にまだ当否告知が待つ「究極闘義」など、もう一度見たいと思わせるような演出が存在しない。
演出の印象の弱さは「北斗無双」シリーズ自体の問題であり、他機種と異なって「鉄板演出」がないことからもユーザーは演出面ではなく、大量設置かつ店の扱いも優遇されていた初代「北斗無双」同様に安定して勝てる機械として期待しているため、導入時期や導入数に稼働が大きく左右されてしまう。そのため打ったユーザーが成功体験をもとにリピートするかどうかが肝心だが、RUSH自体も出玉なしの振り分け込み、上位モードは特図2の約26%と、実際に爆発力を体験する前にヤメていくユーザーは多いと思われる。
今回の試打ではRUSH突入は叶わなかったが、上位RUSHを目指して再度打ちたいかと問われれば間違いなく「否」だ。通常演出は「北斗の拳」と何を差別化しているのか理解しづらく、演出カスタムを行って無心で回そうにも残保留の数による変動時間のバランスの悪さが気になる。店側の扱いが良いとしてもRUSH性能が安定感を欠くため、初代のユーザーが回帰してくることも厳しい。シリーズを重ねるごとに迷走している印象は強くなっており、比較的抑えられた販売数と独自スペックによるアドバンテージはあるが中長期の貢献は厳しそうだ。
評価
出玉性能 | 他ミドル主力機と遜色ない | |
演出 | あっさりと淡白、高揚感は弱い | |
独自性 | RUSH非突入時も時短付与 | |
追いかけ | リピートしたい演出が見当たらない | |
導入規模 | 過去作よりは少ないがやや過剰 | |
総合 |
★★★☆☆ |
©武論尊・原哲夫/コアミックス 1983 版権許諾証KOU-423
©2010-2013 コーエーテクモゲームス ©Sammy
スマスロ北斗のただの抱き合わせ機種だからそもそも期待してない。