パチンコ・パチスロ新台をホールで実際に遊技して評価する【新台試打レポート】。今回は京楽産業.の「ぱちんこ 新・必殺仕置人S」を打ってきた。
京楽のスマパチ第1弾で4年ぶりとなる「必殺仕置人」シリーズ最新作。新枠には2枚の超大型液晶による迫力の映像体験を実現した「マルチレイヤービジョン」や長時間遊技でも疲れにくい「レストハンドル」のほか「アタックトリガー」、「スーパーウーファー」と様々な機能が搭載されている。
調査店舗は約10台が導入されていたが視察時は導入初日ながら2台が空席となっていた。本機の盤面はくぎが少なく、ステージも存在しないため、軽く試打を行った限りではスタートの性能はブレが大きいように感じられた。そのためか少し打った段階で席を立ってしまうユーザーも出ており、最終的に全台が埋まるも時折入れ替わりは発生していた。客層は年代・性別を問わず幅広いが、若年層はスマホを見ながらの遊技が大半でRUSH終了などキリのいいポイントで遊技を終了していた。一方で高齢者層はスタートや大型液晶の影響か、若年層よりも入れ替わりが多く発生していた。
まず最大の特徴は”待望の”新枠部分だと思われる。最も注目されているだろう「レストハンドル」については軽めに握ってもしっかりと保持できる緩さのため、握り込む、指だけで支える、緩めに押さえる、など好みに合わせて楽な打ち方を模索することが可能だ。またハンドルからのエアバイブに加えて、基本的には筐体側のリストレストが手首を支える形となるため、筐体の振動演出が既存機種以上に手と手首を通して伝わってくる。大型の2枚液晶による映像演出と感じ取れる範囲の広がった振動表現、ウーファーからのサウンドと、既存機種を凌ぐ遊技体験に仕上がっている。
スペックについてはRUSH非突入でも時短が付与され、さらに時短終了時にもCタイムが発動してトータルのRUSH突入率は約74%と高い。RUSHもCタイム込み継続率約84%で振分は1000個or2000個がほぼ1:1と安定感と爆発力を備えている。既存の主力機と比較した場合、大当り確率こそは落ちるが突入率の大幅向上とCタイム込み継続率の上昇という点で優位性は感じられるところだ。
調査時は周辺の台も含めてRUSHへの突入率は良好だった。ただし継続率はCタイムを含めない場合で約80%と極端な大連チャンを取れる印象は薄い。また出玉もアタッカー賞球10個かつオーバー入賞の起こりにくいゲージとなっているため、既存のミドルスペックよりも出玉の増え方が遅い。2000発大当りも実質は10R×2で、出玉を900個ずつじっくりと積み重ねていく出玉感になる。時速約2万発程度で決して遅くはないものの、大当り確率の引き下げを考えると夕方以降に選択される機械からは一歩引くことになるだろう。
演出面については大型2枚液晶によって美しくつくり込まれており、既存ファンならば満足の出来に仕上がっていると思われる。一方で演出フローや演出のテイストはシリーズを踏襲しているため、既存ファン以外には刺さりづらい。そのためか初日ながらカスタムで先読みを強化してスマホを眺めているだけの若年層が多数出ていた。ただし強化されたエアバイブは中毒性の高い演出でRUSH中は特化モードも存在するため、同機能目当てのリピートは出そうである。
結論としては優秀なスペックに話題性の高い新枠、中毒性のある演出など武器は揃っている。しかしいずれも既存ユーザーや既存ファンにしか刺さらないものであり、スペックについてもスタート面のストレス次第では既存の主力機で十分とも取れる。注目のハンドル部分も飛び抜けて快適とまではいかず、筐体が手前にせり出しているために、ドリンクを置くすき間がないなどのハード面の問題点も見受けられている。導入数は決して多くないために良好な稼働は維持するだろうが、一度軽く打てば十分と感じるユーザーも一定数以上存在すると思われる。
評価
出玉性能 | 出玉速度や爆発力はやや劣る | |
演出 | 既存ファンか否かで割れそう | |
独自性 | 特にハンドルの話題性高い | |
追いかけ | スタート性能で大きく分かれる | |
導入規模 | やや不足もパチンコ自体に陰り | |
総合 |
★★★★☆ |
©松竹・ABCテレビ ©KYORAKU
すでに客離れてるよ。盤面構成悪くて回らないし、確率重いのに右で当てて900or1800半々とライトミドル風で最近の流行機種より連チャンの出玉感悪いし。