新台導入状況、機種構成から経営企業ごとに考察を行っていく【パチンコ経営企業分析】。今回対象とするのは、2023年6月のパチンコ店舗別資産価値(※1)において、最も資産価値額が高かった『メガフェイス1120豊崎本館』の運営母体である「フェイスグループ(※2)」。
「フェイスグループ」は主に「フェイス」の屋号で福岡県を中心に24店舗運営しているグループで、1000台以上の巨艦店舗は10店舗あり、1店舗あたりの平均設置台数は905台と大型店舗が中心となっている。
また、パチンコ・パチスロ・貸玉別の設置構成を見ていくと、通常パチンコ:34.1%(平均33.3%)、低貸パチンコ:25.4%(平均28.0%、通常パチスロ:36.7%(平均31.3%)、低貸パチスロ:3.8%(平均7.4%)と通常貸玉の比率が若干高くなっている。
資産価値額において、6月末時点の集計では『メガフェイス1120豊崎本館』がパチンコで最も高く、グループ全体で見ても20店舗以上経営しているグループの中で「フェイスグループ」がパチンコの平均資産価値額が最も高かった。
そんな「フェイスグループ」の2023年度における資産価値額は下表の通りとなる。
パチンコ | パチスロ | |||
フェイス | 全体 | フェイス | 全体 | |
1月 | 391,302 | 202,124 | 674,398 | 421,307 |
2月 | 348,903 | 182,630 | 659,337 | 419,814 |
3月 | 337,853 | 183,046 | 674,395 | 434,449 |
4月 | 293,719 | 153,280 | 719,010 | 465,101 |
5月 | 303,606 | 154,574 | 695,416 | 456,986 |
6月 | 316,610 | 163,440 | 634,540 | 430,675 |
このように、パチンコだけでなくパチスロも常に平均値を大幅に超えており、機種構成に対する強い意識が感じられた。
また、資産価値額だけでなく、新台(※3)も積極的に導入しているグループである。
「フェイスグループ」の2023年度上半期における新台導入評価(※4)の推移は下表の通りとなる。
パチンコ | パチスロ | |||
S店舗 | A店舗 | S店舗 | A店舗 | |
1月 | 9 | 8 | 8 | 7 |
2月 | 10 | 5 | 7 | 8 |
3月 | 9 | 8 | 12 | 5 |
4月 | 8 | 8 | 12 | 4 |
5月 | 7 | 9 | 11 | 5 |
6月 | 11 | 6 | 12 | 4 |
このように最高ランクの「S」ランクが中心で、上位2ランクは全体の半数以上の店舗が常に該当していた。
機種構成に対する意識を強く感じる「フェイスグループ」。『メガフェイス1120豊崎本館』は2カ月連続でパチンコの資産価値額が最も高いのだが、どこまで継続することができるのだろうか。
※1:資産価値額
各機種における中古取引額の平均値を足していき、店舗の平均額を算出したもの
店舗における機種の価値を判断する指標となる
※2:閲覧有効期限 7/13まで
※3:新台は発売から4週以内に導入されたもののみとする
※4:新台導入評価
直近半年間における新台の導入台数・導入機種数・新台導入回転率・1機種当たりの最多台数をそれぞれ順位化し、
その合計得点を元にS~Eの6段階で評価したもの
なお、S:全国500位以内、A:全国1000位以内、B:全国2500位以内となっている。