「残存者利益」。これは、過当競争や縮小傾向にある市場において(競争相手が撤退したあと)生き残った企業のみが市場を独占することで得られる利益を表す、そんな言葉だ。
パチンコ業界全体が縮小傾向にあることはむろん間違いない。ちなみにコロナ禍以降の年間閉店状況を改めて振り返ると、2020年には1年間で600店舗ほどのパチンコ店が閉鎖され、翌2021年も約600軒、2022年は約800軒が市場から姿を消した。
たった3年間で2000店舗以上が閉店となっていたものである。そして今年も既に340軒ほどが閉店・休業済みだ。
昨今のパチンコ業界ではこうした負の側面ばかりがフィーチャーされがちであるが、その一方で残存者利益を享受できている店舗も意外と多いもの。特に都市部の駅前商圏ではその傾向が分かりやすい。
東京都江戸川区の都営新宿線「一之江駅」周辺もその一例といえるだろう。同地においては元々3軒のパチンコホールが営業を行ってきた。何処も300台前後の小規模店であったが、生き残ったのは『ウエスタン一之江店』の1店舗のみ。
同店は遊楽ガーデンのグループ企業である「株式会社Wガーデン」が運営している。そんな同社がまずは競合店の『SANCO一之江店』を昨年9月に取得し、その後は休業となった。
そして残り1軒の競合店『ガイア一之江店』が本年5月に閉店したことで、一之江駅周辺のパチンコ店は「ウエスタン」だけとなっている。
7月24日にはスロット増台のリニューアルを実施するなど、先日視察した際にも(3店舗状態だった時と比べて)明らかに遊技客数は増加していた。けっして市場性の高いエリアではないものの、独占状態の強みを発揮している好例といえそうだ。
このように、(パチンコ人口自体は減り続けている中でも)競合店の淘汰により集客増加を実現しているホールも意外と少なくない。生き残った店舗が残存者利益を享受できる時代は既に始まっている。
残存者利益を得れてもコロナ前の業績には到底戻りません。そして、残存ホールも何れは淘汰される未来が来ます。
某大手法人は売り抜けを狙ってます。賢い経営者は生き残るより如何に早くお得に売り抜けるかを考えています。
ホールもメーカーもパチンコ事業しかやってないところは倒産するでしょう。
そりゃ選択肢が減るんだから一時的に増えるのは当然でしょ。逆にそれでも客が入らないところってよっぽどだって事だよ。
で、それに胡座をかいて「これでこれまで以上に毟り取れるぜ!」なんて思うところは最後の選択肢「そんな店しかないならいかない」を選ばれるだけ。
結局地域にパチ屋は0になりましたとさ。めでたしめでたし…ってだけだよ。
パチ以外にも娯楽はあるんだから。