これはあるパチンコ法人のことですが、年に数回「店休日」を設けています。一部の地域では新台入替を行う際に1日だけ店休日を設けるところもありますが、この法人はその対象地域でもなく、その特定地域(特に市街地繁華街)でユーザー人口が減少しているからでもありません。店休日に際しその理由として、「お客様に対して快適な居場所とするため、全社員参加の決起集会を行います」と書かれていました。
店休日はその1日だけですが、経営者としては重要な決断をしたのではないでしょうか。パチンコ店は年中無休が当たり前となっているなかで、お客様のために店休するのは凄いことです。
決起集会の詳しい内容まではわかりませんが、全社員対象の経営方針発表会を想像しました。このご時世ですと、デジタル的にzoomを使ったリモート発表会やあらかじめ収録したものを配信したりすることが多いことでしょう。しかし実際の会場に集めて経営者の考えや方向性を間近で聴くことで、参加した従業員のモチベーションはさらに高く持ち続けることでしょう。
店休日を設けて研修・勉強会・決起集会などを実施するパチンコ店(法人)は、本当に従業員のことだけではなく、そこに来店するお客様のことまで考えています。店休日を設けずにeラーニングや個人でバラバラに学ぶのではなく、出来るだけまとまってやることで一体感も生まれます。
ここで思うのですが、思い切って店休日を年に数回取得して、勉強する有効な時間として使うのも良いのではないでしょうか。研修にしっかり時間を掛ける法人様の店舗を見ると、システム的な勉強を好む法人様に比べて、お客様の質が高いように見えるものです。こういった取り組みはお客様からも理解されます。従業員同士で膝を突き合わせる研修は、ホール店舗内でも店休日が無ければ学ぶことは難しいのです。
前記した会社内のモチベーション研修、計数知識、お客様に対するホスピタリティ、従業員同士での人財育成、遊技機のゲーム性などの商品知識、ホールで学ぶことはたくさんあります。営業を優先しなければならないのは、十分承知しています。基本的に年中無休で、従業員全員で集まる機会が無いのならば、店休にするしかないと思います。
「パチンコ店はサービス業だ!」として接客接遇に特化した某パチンコ法人は、現在どこの店舗でも稼動が高く、お客様に支持されています。その法人様では店休日などを使って、一定数集まってしっかりとした研修を定期的に行なっているそうです。遊技機の大半はデジタルですが、接客接遇は結局のところ「人のチカラ」が必要なのです。何せ打っているのはお客様なのですから。
文:ヨッツマングローブ