「都筑」グループは愛知県を中心にパチンコホールを展開するチェーン企業である。経営店舗は主に「Aパンクラブ」の屋号を冠しており計14店舗を営業してきた。ちなみに創業者は「パン屋」の経営に端を発していることから、こうした屋号になったらしい。
経営ホールの内訳は愛知県(13店舗)と岐阜県(1店舗)。2004年に『僕のAパン 美のかも-山手』を出店して岐阜県へ初進出を果たしたが、以降はしばらく新規出店等の大きな動きは見られず。その一方で既存店の整理が進み、事業構造の見直しに注力していた様相がうかがえたものである。
そうした雰囲気が大きく変わったのは2016年末のこと。お膝元となる豊田市にて『リブレー遊援館』(1100台)を新築でグランドオープンしており、創業50周年を迎えるにあたって一大プロジェクトを敢行した格好だ。これが大成功を収め、名実ともに旗艦店舗が誕生している。
なお、この『リブレー遊援館』を中心とした半径5キロ圏内には8軒ものグループ店舗が存在していて、文字通りのドミナント展開戦略をとっている点も同社における大きな特徴といえるだろう。
ただし集客状況には格差が見られるのが現状であり、既存店の棲み分けには少なからず苦慮しているようにも映る。そんな中でこの度、『リブレー遊援館』から最も近い場所で営業してきた『APANCLUB248』の閉鎖が告知された次第だ。同店は9月30日(月)の営業を以って閉店予定となっている。
『APANCLUB248』については依然としてスマスロを未導入であったことからも、閉店は既定路線だったのかもしれない。ちなみに、スマスロを1台も導入していないパチンコ店は全国に(パチンコ専門店を除いて)377店舗残っているが、「都筑」グループの経営ホールにおいてもあと3店舗がそこに含まれている状況だ。
こうしたスマスロ未導入の既存店について、今後何らかの動きが出てくるのかどうか。引き続き注目したいところである。