上海と韓国を回ってきた知人はどの都市のデパートにもお客がいなかったことが印象に残ったと話す。あんな一等地の商業施設になぜお客がいないのか不思議だった、と。
日本のデパートからお客がいなくなって久しい。衰退は都市部でも地方都市でも起きている。理由は人口減なのか消費行動の変化なのか。すでに閉店が決まっているところも全国に散見される。立地のいい商売が必ずしもうまく行くとは限らないのだ。
かつての商店街が廃れてシャッター商店街になり、駅前一等地の消費経済の王様であったデパートが他の業態と交代する。代わりに消費を牽引するのはイオンモールでありドンキやユニクロや家電量販店やドラッグストアで、それらの新陳代謝はさらに激しい。百貨店に行かなくなったのではなく他の業態の店に行くうちデパートに行く必要がなくなったのかも。
商圏人口も減っていないし競合店はむしろ減っているのにパチンコの稼働だけが落ち続けている、とあるホールオーナーが言った。「スロットはそれなりに良い。つまりパチンコの一人負け。取り過ぎや機械人気だけが理由なのか。ここまで落ちる理由が分からないのが不気味」と。
一人負け。負けているのは自分だけだとなかなか気づけない。
※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋
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