「善都グループ」は愛知県を中心にパチンコホールを店舗展開する有力チェーンである。経営店舗は全て「ＺＥＮＴ」の屋号を冠しており計２５店舗を運営。その内訳は愛知県（２０店舗）、岐阜県（５店舗）だ。１店舗あたりの平均設置台数は約８８３台と大型店舗が多く、１０００台を超える巨艦ホールも１３件運営。特に『ＺＥＮＴ名古屋北店』は、総設置台数２１００台を誇るマンモス店舗となっている。

また、各自治体と「災害時における避難者等の受け入れに関する協定」を積極的に締結するなど、社会貢献活動意識も高い企業だ。加えて、２０２０年には「健康経営優良法人（中小規模法人部門）」に認定されるなど、名実ともに愛知県を代表する企業グループの一つと評してよいだろう。２０２１年４月１付で代表取締役社長が都筑晶裕氏へと変更されている点も付記しておきたい。

パチンコホール＝喫煙のイメージが強かった時代から、店舗の禁煙施策に積極的だったのも同社の特色といえよう。２０１９年２月にグランドオープンした『ＺＥＮＴ豊橋藤沢店』は、１０４０台の規模を誇る巨艦店舗ながら全席禁煙ホールとしてスタートしたものだ。更に、同店は「既存業務の省力化」をテーマに掲げ、いち早くセルフカウンターの導入を行ったことでも業界内で話題を集めていた。ちなみにグランドオープン自体は、（Ｍ＆Ａした店舗を除くと）同店以降はみられていない。

そんな中で、２０２１年８月に愛知県の『メガガイア刈谷店』（９１０台）をグループ化した。同店は谷市最南部の工業地域に店舗を構えており、周辺は工場が林立する立地環境である。平地部分には田園風景が拡がる中で、地元企業の旗艦店舗も存在しており顧客は分散傾向にあるといえよう。それでも、内外装ともに非常に高級感のある造りが特徴的で、パチスロコーナーには円形の大型ディスプレイが設置されているなど、ガイアグループにおけるオープン時にはかなり設備投資された形跡が見られたものだ。なお、『メガガイア刈谷店』は２０２１年１０月２日の営業を以って一旦閉店しており、２０２１年１２月２８日に『ＺＥＮＴ刈谷店』へと屋号変更を伴うグランドオープンを行っていた。

また２０２３年７月には愛知県初となるスマート遊技機専門店『ＱＵＩＣＫ７大須店』をグランドオープンしたことも大いに注目が集まっている。

※コロナ禍以降の閉鎖・売却店舗
２０２０年　５月：『ＺＥＮＴ田中店』（愛知県２６３台）
２０２０年　５月：『ＺＥＮＴ　ＲＥＰＯＳ駅前店』（愛知県１６２台）
２０２０年１０月：『ＺＥＮＴ大垣駅前店』（岐阜県２８８台）
２０２２年　１月：『ＺＥＮＴ吉原店』（愛知県４１６台）
（２０２３年１２月１日記載）