東京商工リサーチは7日、2018年1月から10月にかけての「パチンコホールの倒産状況」を公表した。2月に出玉の規制が強化された影響で、パチンコホールの倒産件数は1月‐10月の累計で23件となっており、2017年同期と同件数で前年比2.4%、高止まりの様相をみせているとしている。
負債額では10億円以上の大型倒産が2件(前年同期は5件)に対し、1億円未満は8件(同6件)となり、1億円以上5億円未満は7件(同11件)で中小・零細規模の倒産が目立った。
また、破産は15件(同10件)に増え、再建型の民事再生法は0件(同3件)だったことから、経営不振に陥ったパチンコホールの経営立て直しが難しい実態を浮き彫りにした、と分析している。
パチンコ業界は遊技人口の減少によって市場規模の減少が続き、中小・零細ホールと大規模店が遊技客の奪い合いを演じる一方、パチンコ・パチスロ機械の高騰に加え、店舗を大型化するための投資が難しく、厳しい経営環境に直面していると指摘。さらに今後は倒産だけでなく、休廃業やМ&Aなどの動きにも拍車がかかるとの見方も示した。
[2018年11月12日・日刊遊技情報]