全国遊技機商業協同組合連合会(全商協)は17日、東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントにおいて、第31回通常総会を開催。総会は会員8名全てが出席し成立。議事は事業報告など全4議案が上程され、全て滞りなく可決。任期満了に伴う役員改選では、林和宏氏の会長続投が決定した。
冒頭、林会長は遊技人口の減少、規則改正による射幸性の抑制や依存対策など業界に山積した課題に加え、消費増税、受動喫煙防止対策を柱とする健康増進法の施行など業界に直結する社会情勢について言及。2021年の新基準機への入れ替えについては、「必然的に中古流通は戻ってくるが、ホールには膨大なコストがのしかかる。業界はかつてない厳しい状況にあるが、中長期的に広い視野で社会を見渡し、将来の姿をイメージしながら必要な施策を取る先見性と実行力が求められるだろう。業界一丸となっての新規則機の育成や、新たなファンを獲得し定着を図ることが肝要だ」とし、より健全な中古流通制度の運用についての取り組み強化と、オレンジリボン運動をはじめとする社会貢献活動の継続を呼び掛けた。
事業報告によると、同組合の主な事業であるパチンコ機の中古機の取扱台数は、件数で51万4951件、台数で78万4120台となり、前年比では件数で84.9%、台数では79.5%で推移。認定機の取扱台数は、昨年2月1日に施行された規則改正の影響による前倒し認定が行われた事により申請は無く、共に減少の取扱数となった。次年度は中古機に貼付する確認証紙の発行枚数を60万枚(中古機用60万枚)と予測した。
来賓祝辞では、警察庁生活安全局保安課の齊藤敬之課長補佐が祝辞を述べ、「貴連合会におかれては、中古機流通業務に従事する遊技機取扱主任者の技能向上を図るため、各地区遊商において遊技機を用いた実技講習会を実施するなど、遊技機の不正改造の防止策に積極的に尽力しているだけでなく、社会貢献活動においても業界の社会的責任を果たそうとご尽力されていると承知している」と敬意を表しながら、さらなる依存問題への対応を要請した。
[2019年6月27日・日刊遊技情報]