全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は20日、東京都港区の第一ホテル東京で全国理事会を開催した。
冒頭、挨拶に立った阿部恭久理事長は高射幸性回胴式遊技機の設置比率に関する自主規制について触れると、6号機の市場供給の見通しが依然として極めて厳しく、中古機として出回る6号機も品薄状況という現状を説明したうえで、「当面のところ自主規制の新たな期日を検討する状況にはない」との考えを示した。一方で、高射幸性回胴式遊技機を一貫して減少傾向にすることに変わりないとして、組合員ホールに対し早期削減への指導を求めた。
理事会後の記者会見では、新たに設立されることとなった「一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構」について説明があった。これは4月に政府が閣議決定した「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」に伴う動きで、既存の全日本社会貢献団体機構を再編することで対応、全日遊連と全日防連の2団体が立ち上げるかたちで本年11月1日に設立される。代表理事は全日本社会貢献団体機構の会長である杉浦正健氏が就任する。
また、記者から高射幸性回胴式遊技機の段階的撤去に向けた動きについて問われた阿部理事長は「6号機の販売状況、市場流通を見ても(規制遵守は)厳しい」と明かし、設置比率5%規制に関しても「未定」との回答に留め、これから行政と協議しながら慎重に判断していくとした。
高射幸性回胴式遊技機の設置比率に関する自主規制については、昨年11月14日開催の全国理事会において、各ホールにおける高射幸性回胴式遊技機の設置比率目標値を「2019年1月31日時点で15%以下」としていた期日の延期を決定し、新たな期日についてはパチスロ6号機の市場への供給状況等を見ながら改めて検討を行うとしていた。
[2019年9月30日・情報島]