全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)は17日、東京都港区の第一ホテル東京において1月定例全国理事会を開催した。
理事会後の記者会見で、阿部恭久理事長は「業界が一つにまとまって、遊べる環境の構築、IRとの差別化という事を意識して、ファン拡大に努めていかなければならない。業界の意見をまとめていくためにご協力をいただきたい」と挨拶した。
会見では、国税庁から「令和元年分確定申告期における広報施策」への協力依頼があったことを報告。確定申告期に際し「掲示板等へのポスターの掲出」「屋外ビジョン、デジタルサイネージや店内モニター等でのテレビCM動画やポスター画像の放映・掲出」について全日遊連・傘下ホールを挙げて協力していくとした。なお、各PRデータは全日遊連組合員専用ホームページよりダウンロード可能となっている。
遊技機の共同開発の取組についての報告では、当初2000台規模での共同購買を目指していた共同開発代替機(ドリームクルーン2)が低調な注文に留まったことから現在、今後の対応への要望や意見を集めている段階と説明。また、同機について「稼動は若干落ちてきているものの、市場で普通に発売された遊技機と比べても、粗利・中古機価格は遜色ないデータが出ている」としたうえで、「使い方次第でまだまだ使える。2台目から割引でなく、1台でも割引という要望もあるが、複数台だからこそ、安く遊んでもらえる営業につながる」と、引き続き共同開発の取り組みを進めていくとした。
新基準機へのスムーズな移行と五輪対応については、パチンコは約160万台、パチスロは110~115万台の入替が見込まれるとし、「後13カ月という事を考えると、月間平均20万台余の入替をしていかなければならない。設置確認の問題もあり、今年はオリンピックもある。そういった部分で、東京近郊ではその影響が懸念され、計画的に進めていかなければならない」と着実な計画対応を強調。加えて、取り外された遊技機については「社会問題にならないよう適切に排出しなければいけない」とした。
また、1月10日にホール有志企業9社がATM撤去等に向けた宣言を発表したことについて阿部理事長は「依存問題への取り組みは業界を挙げて進めていく事が大切。パチンコ業界はまとまっているという事を世間一般、議員の先生方からもご理解いただくようにしなければならない」と述べ、特に依存対策については業界が一つになって行動していきたいとの考えを強調した。