セガサミーホールディングスは5日、2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)を発表した。
2020年3月期第3四半期(2019年4月1日~2019年12月31日)の連結経営成績(累計)は、売上高2808億800万円(対前年同期比プラス12.2%)、営業利益280億6600万円(同プラス135.4%)、経常利益258億5200万円(同プラス186.6%)、四半期純利益229億8900万円(前年同期は6億8100万円の純利益)。前年同期比でパチスロの販売台数が増加したことから収益性が改善し、増収増益となった。
これらを踏まえ同社は、通期業績予想を売上高3670億円(前回発表予想数値比マイナス230億円)、営業利益270億円(増減なし)、経常利益240億円(同プラス10億円)、当期純利益210億円(同プラス60億円)にそれぞれ修正。今回の修正に至った理由については、「複数タイトルの販売時期が来期に遅延」「パチンコの販売台数の下振れ」を主因として挙げ、売上高が前回発表予想を下回る見込みとなったと説明。また、2019年11月28日に公表した固定資産の譲渡に伴う特別利益の計上、及び税金費用が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益が前回発表予想を上回る見込みとなったとしている。
パチスロにおいては「パチスロ北斗の拳 天昇」(5万9872台販売)、「パチスロ交響詩篇エウレカセブン3 HI‐EVOLUTION ZERO」(1万7694台販売)といった大型タイトルを市場投入し、3タイトル計10万5860台を販売(前年同期は3万1000台の販売)。一方パチンコにおいては、「Pガオガオキング3」(5197台販売)、「デジハネP七つの大罪エリザベスVer.」(3079台販売)など5タイトル計7万5094台を販売(前年同期は13万6000台の販売)。パチンコの減少をパチスロでカバーするかたちとなり、売上高は862億5300万円(前年同期比プラス13.3%)、営業利益は207億5700万円(同プラス116.2%)と、遊技機事業単体でも増収増益となった。
第4四半期以降はタイトル数及び販売台数を見直し、「パチスロ〈物語〉シリーズセカンドシーズン」「P蒼天の拳双龍」などの販売を予定している。
リゾート事業においては、「フェニックス・シーガイア・リゾート」において、九州域を中心とした宿泊プラン等の施策を実施し、利用者数が堅調に伸び、前年同期比プラス8.2%を達成。一方で、日本国内におけるIR参入に向けた費用が増加したため、売上高は82億9000万円(前年同期比プラス4.3%)、営業損失は23億3100万円(前年同期は営業損失19億1800万円)と営業赤字が拡大した。また、同社の持分法適用関連会社であるPARADISE SEGASAMMY Co.,Ltd.が運営する韓国初のIR(統合型リゾート)「パラダイスシティ」においては、国内向けプロモーションの効果等により多くの日本人VIPが来場していると説明。今後は、既存施設において収益改善の取り組みを進めつつ、国内IR参入に向けた取り組みを活発化していくとしている。