経済産業省大臣官房調査統計グループは18日、特定サービス産業動態統計調査における2020年6月分の確報を公表した。パチンコホールの売上高は1952億7000万円で、5月にマイナス77.5%だった前年同月比での増減率はマイナス31.3%となった。
6月に入り新型コロナの影響による営業自粛、時短営業が解除され、感染症対策を徹底したうえで通常営業を行うパチンコ店が増えた。しかし、高齢者を中心に客足は以前のようには戻らず売上高は5月に比べ増加したものの、前年同月比では7割程度の水準で推移した。
店舗数は対前年同月比マイナス1.1%、遊技機の設置台数は同マイナス0.4%と大きな変動がなかった一方で、6月は従業員数の落ち込みが大きかった。その中でも特にその他従業者が同マイナス6.0%とこれまでにはない落ち込みとなった。
パチンコホール以外の対個人サービス業の趣味・娯楽関連4業種の売上高も全て前年同月を下回るマイナス推移となった。その中でも遊園地・テーマパークの落ち込みが依然として大きく、売上高は29億4200万円まで回復したものの、対前年同月比ではマイナス94.3%とコロナ禍前には程遠い状況だ。
同調査は、特定のサービス産業の売上高等の経営動向を把握し、短期的な景気、雇用動向等の判断材料とするとともに産業構造政策、中小企業政策の推進及びサービス産業の健全な育成のための資料を得ることを目的として1987年12月にスタート(「パチンコホール」への調査は2000年1月から)。調査業種に属する業務を営む企業(又は事業所)で、調査業種の全国年間売上高の概ね70%をカバーする売上高上位の企業(又は事業所)を対象に調査を行い、毎月公表している。