企画立案もみずからこなす
マルハンでは各店の判断によってすでにツイッターを開始させていたものの、内容はHPなどでの告知とさほどかわらず、担当スタッフのツイートも来店をうながす型にはまったメッセージが多かった。そこで甲斐さんは、「神奈川マルハン」13店舗が一斉にツイッターをはじめるにあたり、同社のイメージキャラクターを活用した「にゃんまるを探せ」という企画をみずから立案。神奈川県の各店に配属(?)された〝にゃんまる〟たちに会いに行き、甲斐さんが各店のアカウントでツイートしながら「神奈川マルハン」のスタッフたちを次々に紹介するようになった。
「都市部のマルハンならばすでにご存知の方が多くても、郊外のお店はあまり知られていないのかな、って。お車などで普段より少し足を延ばされたとき、他系列のお店ではなく、できればマルハンを選んでもらいたいと考えてはじめた企画です」
各地に多くの店を展開するマルハンの社員だからこその発想だろう。甲斐さんの愛社精神を育んだマルハンとはいったいどんな企業なのだろうか。
「就職をするにあたっていくつかの企業にエントリーシートを送ったんです。ただ、面接の段階になっても重視されるのは出身大学や履歴に関することばかり。その意味でマルハンは違いました。入社後、どうしたいのか、わたしはどんな人物なのか。面接官の方が熱心に話を聞いてくれたし、社員さんたちが楽しそうに働いている様子をみて、入社したい気持ちが高まりました」
そもそも娯楽産業や接客業に興味があり、マルハンのゴルフ事業にも関心があったと甲斐さんは話す。彼女も大学時代にゴルフをはじめ、21歳のときのベストスコアがレギュラーティーで94だったそうだからなかなかの腕前だ。ツイッターにもたびたびゴルフをプレーする動画がアップされている。
社風に根ざすエンターテインメント
甲斐さんは動画の視聴数をあげようとさまざまな工夫をこらしてきた。歌も唄えばダンスも踊る。自身の〝アイドル性〟については否定する彼女だが、視聴者たちに楽しさを感じさせる〝エンターテインメント性〟は甲斐さんがもつ資質とマルハンの社風に根ざしている。
「お店のスタッフたちが楽しく働いていれば、お客さまたちもきっと楽しんでくれるはず。ツイッターにアップする動画の撮影にかぎらず、社員の転勤が多いマルハンでは歓送迎会も楽しいイベントのひとつになっています。以前お世話になった店長などをサプライズでお呼びしたり、その様子をビデオカメラで撮影したり。もしかすると、こうしたコミュニケーションがPRに生かされているのかもしれません」
甲斐さんがかつて勤務していた『綾瀬土棚店』や『川崎桜本店』のツイッターには、男性社員が四つん這いになり、ひたすら店の床を掃除する、縄跳びで遊ぶ、「ファン感」のはっぴを着た甲斐さんがバックオフィスの廊下を走るなど、マルハンの「お堅い」イメージを覆すような動画がたびたびアップされてきた。同社のホームページを眺めると、「エンターテイメントとは、感動を生み出すこと。感動とは、予想を裏切られたときに生まれる」とある。
甲斐さんはフォロワーの数を気にせず、むしろ動画が〝バズる〟ことを目指してきたのだという。
動画の視聴者たちが抱く予想をうまく裏切って話題になれば、さらに多くのひとたちが「甲斐ちゃん」のツイッターをみてくれる。もちろん彼女ひとりのがんばりではなかった。社員が一丸となってPRに参加する。社員の一体性は〝マルハンイズム〟の一環だろう。
「わたしは、そんなマルハンが大好きです。マルハンが目指す『余暇市場を盛りあげる』という経営理念の実現に向け、わたしたちスタッフ全員が努力を続けていけば、お客さまたちもちょっと笑顔になって、人生に〝ヨロコビ〟を感じてもらえるのではないか。そうなってもらえるのであれば、わたしもうれしい。特に今はコロナ禍だからこそ、ツイッターを通じてみなさんに元気を届けていきたいと思っています」
それでいて甲斐さんは、マネージャーらしく堅実な考え方もあわせもつ。
「ただ、ツイッターなどの活動だけでお店の集客につながるとは思っていません。お客さまのご意見に対する傾聴や共感といった接客の基本はもとより、サービス業ならではの気配りも大切です。お客さまが価値を感じてくださるお店をつくり、顧客満足度を高める。そのためには、どんなことにもチャレンジしていくつもりです」
下品。髪の色も雰囲気もDQNにしか見えない。パチンコ屋ごときに愛社精神なんぞ、宗教に洗脳された信者と何も変わらない。
マルハンなんかぶっこ抜きの営業なので内容が全く違いますよ